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2017.08.05

トビラコへようこそ!
 

父親の体臭が嫌いだから、近づかない、洗濯物も一緒にして欲しくない。
この現象がクローズアップされたのは10年くらい前でしょうか。
 
当時は、必ずしも好意的には語られていなかったように思います。
潔癖症にもほどがある的な文脈であったり、最近の若い子は的な批判の語り口であったり。
 
でも、発達障害ゆえに嗅覚が過敏で父親の体臭に我慢がならないのだ、と気づいていた専門医が少ないながらもいたかもしれません。10年前だといなかったなかな。トビラコ店主はもちろん気づいていない派でした。それどころか、そんな特性すら知らず、お父さんもそんなに嫌われて気の毒だなくらいにしか思っていませんでした。
 
以前、内山登紀夫先生(よこはま発達クリニック院長)の講演で、父親の体臭を嫌う自閉症スペクトラム症の女の子の話が話題にのぼりました。内山先生は早くからアメリカで自閉症スペクトラムの研究をしてきた、いわば自閉症最先端の専門医です。
 
その女の子には、嗅覚過敏の特性があったから、純粋に(というのも変ですが)父親の匂いに耐えられなかっただけ。父親との関係に問題を抱えていたわけではない証拠に、父親とのメールのやり取りは全く問題なくできている。親子関係に問題があったわけではないとと力説していらっしゃいました。
 

内山先生が院長を勤める「よこはま発達クリニック」のサイトで「自閉症スペクトラムとは」を確かめたところ、「感覚の特異性」として「体臭などの匂いを極端に嫌う」とありました。面白いことに「逆に人や物の匂いを頻繁にかごうとすることもある」とも書かれていました。
 
自閉症スペクトラムの特性のひとつに「嗅覚」に独特の感覚を持っている場合があるということなのです。
 
話は飛びますが、昭和時代は男の汗の匂いは必ずしも嫌われていなくて、むしろ男らしさの象徴(すでに死語の世界)として女子の憧れだった時代がありました。でも、今は男臭さは消臭の対象にされています。加齢臭とやらもそうです。もしかしたら、世の中全体が自閉症スペクトラムの特性を持ち始めたのかな、なんてことも思ったりしてしまいます。
 
今、トビラコは匂いに関連した新製品を発売する予定があり、匂いについて日々考えているところです。
 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

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