トビラコへようこそ!
想定しなかった人たちが使ってくれていて、それがすごく役に立っている。
となるとその人やその組織はとても喜びます。それは「新しい市場の出現」ということもあるかもしれませんが、人の役に立っていることがうれしさの原点ではないでしょうか。人ってやっぱり誰かの役に立ちたいんですよね。
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
を編集した時に、それを肌で感じました。
この本は発達障害の子の困り感に応じて、こんな道具があると助かりますよと安部博志先生が紹介してくれています。で、紹介する道具すべてが発達障害の子向けでないというところがミソです。というのも障害の診断名よりもその子の「困り感」にフォーカスしたからです。ちょっと思いつくままあげてみますね。
<落ち着きのない子に>
・コップのひっくり返し防止。コップの底がシリコン製でテーブルにピタッと吸い付くように安定。とてもかわいいデザインのベビー向けのコップです。
・ランドセルの側面にセットできるポーチ。両手が空くので荷物を振り回さないですみます。
<指先がうまく使えない子に>
・パスタをひっかけることができる、波型フォーク。
・刃先がわずか数ミリしか出ない切り抜き用のカッター。
・手のひらだけで使えるハサミ。
・結ばずに使える靴ひも。
<味覚過敏の子に>
・薬を包んで飲める味付きのゼリー。
まだまだあるのですが、この辺にしておきます。
本を編集するにあたり、掲載する道具(商品)を作っている会社に許諾を取ったのですが、そこで初めてその会社は想定外の人(子)に想定外に使われていることを知りました。そしてとても喜ばれました。メールもいただきました。
「開発の人間がすごく喜んでいます」という広報の方からのメール。
「営業が喜んでいるので、うちのサイトに載せていいですか」というメール。
「発達障害のお子さんのお役に立てるとは思いませんでした。励みになりました」というメール。
「安部先生と共同開発したいです」というメール。
などなどいただきました。
この本を通じて発達障害の困り感に関心を持っていただき、それが商品開発につながるといいなと思います。
この本で一番言いたかったのは、道具で解決することもありますよ、だから自己肯定感を下げるようなムダな努力はやめましょう、ということなのです。
『発達障害の子のためのすごい道具』は、つい数日前に増刷(5刷)が決定し、16,000部となりました。お買い求めいただいたみなさま、話題にしてくれたみなさまありがとうございます。本が売れない時代に、16,000部というのは悪くない数字です。
トビラコ店主より
ーーーーーーーーーー
人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。
http://ameblo.jp/amami-blog/entry-12282332914.html?frm_src=favoritemail
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
トビラコが編集した本
【5刷決定!】『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)
ーーーーーーーーーー