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2017.08.29

トビラコへようこそ!
 

子どもの行動を観察するのに動画はとても役に立ちます。
繰り返し観ることができます。
細かな表情の変化も観察できます。
仮に突飛な行動をとった場面が写ったとしたら、
その行動の前後も繰り返し見ることができて、
なぜその行動をとったのかがわかるかもしれません。
本格的な動画でなくても、スマフォで手軽にとれますよね。

 
手をヒラヒラさせる行為は、自閉症の子によく見られます。
ヒラヒラの理由を調べても、いろいろあって結局よくわかりませんでした。
 
トビラコ店主の妹は重めの自閉症だからなのか、大人になっても手をヒラヒラさせます。
たまたま撮った動画に手のヒラヒラが写っていました。
それを繰り返し見ていくうちに、あ、こんな時も手をヒラヒラさせるんだなということに気づきました。
 
妹は、うれしいときにキューピーさんみたいに手を広げてヒラヒラ、というよりクルクルさせます。
電車に乗ったことがうれしくてキューピーさん状態でクルクル、病が回復してようやくお風呂に入れることになり気持ちよくてクルクル。
 
ところが、先日撮った動画では、両の手を目の前でパタパタさせて、その次に腕をまっすぐ伸ばして手のひらを広げてクルクルさせたのでした。パタパタクルクルです。
 
それは、こんな場面でした。
夕食の用意がされたテーブルに座ろうとしたら、自分の席に他の人が座っていました。
どうしたらいいのかわからず、固まっていたので、「隣の席に座って食べよう」という言葉にしたがって席に着きました。
目の前にはちゃんと夕食も用意されています。それを見てパタパタクルクルでした。
 
ここに至るまでを動画で細かく見ると次の3つの感情の変化が読み取れました。
動画といっても5秒くらいずつの細切れです。それを続けて見ました。
 
1)ニコニコ期。
手を洗って廊下からダイニングへ。テーブルに用意された食事を見てニコニコ。
しかし、よく見ると両手を広げて太もものところでトントンとしている。それが次の2)の感情の前触れ。
 
2)不安期。
自分が座るべきところが占領されていたことに不安を抱いたのか表情が曇って、固まる。
もしかしたら食事ができないかもしれないという不安もあったのか。見通しが立たなくなる。
 
3)喜び期。
「隣の席に座って食べよう」という思わぬ提案を受けて席に着く。目の前には夕食が用意されているのを見て、食事ができることがわかり不安が解消される。このことに安堵し感極まったといった感じでパタパタクルクル。

 
繰り返し見ていくうちに、パタパタクルクルは、単にうれしいだけではない、不安が解消された喜びもあったのだと表情の変化を見ながら感じ入ったのでした。勝手にこちらが想像しているだけで的外れかもしれません。ま、専門家にこんな話をしたらツッコミどころ満載だとは思いますが。
 
動画の思わぬ効用についてグダグダと書きましたが、最後までお読みいただいてありがとうございます。

 
 

トビラコ店主より

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人気ブロガーのアマミモヨリさんが「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」をブログに書いてくれました。おもしろくて、ためになる使い方です。

http://ameblo.jp/amami-blog/entry-12282332914.html?frm_src=favoritemail

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トビラコが編集した本

【5刷決定!】『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)

発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)

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