「トビラコへようこそ!
〜店先で、ちょこっとおしゃべり〜
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「いちばんの敵は夫よね(笑)」という話になって、一気に場が和むことがあります。
障害のある子の親の集まりでの話です。
ご自身、障害のある子の親でもある講師が、ひと通り話した後に、「ところで」と、夫の無理解を切り出すと、場が一番盛り上がったりします。
「ね、みなさん、そうでしょ。私もそうでした。いや、いまでもほんとうには理解してくれていないと思いますよ」と話したりすると、参加者たちの顔が緩んで「うちだけじゃなかったんだ」的に互いの顔を見合わせたりもします。
この場だから笑えますが、みなさん、家に帰ると大変なんですよね、きっと。
外見だけでは障害があるようにみえない発達障害の場合は、とくに夫の理解を得るのが難しいことが多いように思います。
識字障害の高梨智樹さんだって、いまでこそ父親とドローン撮影の会社を営んでマスコミにもとりあげられていますが、最初から父親が理解していたわけではありません。「一生懸命勉強すれば、読み書きできるようになる」と、お父さんの浩昭さんは息子にはっぱをかけていました。
その高梨さんが、息子さんの特性を理解するようになったきっかけは、学校の先生に識字障害の話を聞いてからでした。妻の説明だけでは限界があります。そうして、高梨さんは長年勤務していた会社をやめて、息子さんと起業するまでになります。覚悟を決めたんでしょうね。
身内の言うことには耳を貸さない、というのはよくあること。身内だからともいえます。
同じことを言っても、それが親だと聞かないのに、親友の親や尊敬する先輩なら聞くということは、よくあります。
夫の理解を得るためには、第三者の口から伝えてもらうのもひとつの方法。特に先生など専門家だと効果的です。
障害を理解しないのではなくて認めたくない、受け入れられないという父親もいます。こうした場合、学校の行事の手伝いに参加してもらうのもいい方法。学校の行事は同じような境遇の親同士が交流できるチャンスです。実際、男手があると助かる場面はいくらでもあります。
いろいろと手を尽くしたけど、やはりダメ。夫には理解してもらえないし、自分がつらくなるだけというときはどうしたらいいでしょうか。
スクールカウンセラーに相談する手があります。スクールカウンセラーというと子どもだけと思われがちですが、保護者が自分自身のことを相談してもいいということをある人から聞きました。これ、意外と知らない人がいるんじゃないでしょうか。カウンセラーにしても子どもの家庭環境を知るいい機会になります。
担任の先生に相談するのもありです。担任にしても、その子の家庭を知ることは大切です。
あとは、やはり親の会ですよね。親の会で愚痴をこぼすだけでもすっきりするし、同じ悩みを抱えていたちょっと先輩母がなにか知恵を授けてくれるかもしれません。
家族の理解が得られないからと、自分を孤立させることのないようにしてほしいなと思います。
トビラコ店主
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小学館の子育てサイトHugKum(はぐくむ)に連載していました。
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トビラコが編集した本
『発達障害の子のためのすごい道具』(小学館)
『発達障害 あんしん子育てガイド』(小学館)