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2021.05.15

トビラコへ、ようこそ
 
~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。

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就学先を検討し、最終的に決定するのは保護者です。
「最終的に」と、わざわざいうのは、そこに至るまでの道のりがあるからです。
 
通常級でやっていけるかどうか。もし難しいとしたらどうするか。おおざっぱに3つの道があります。
 
1)通常級に在籍しながら週のうちの数時間、支援を受けられる教室に通う。「通級指導教室(通級)」と呼ばれる教室です。学校によっては別の名前がついていることもあります。
 
通級では、コミュニケーションスキルを学んだり、苦手科目の学習の仕方を習ったりします。
 
以前、通級の授業を何回か見せていただいたことがありますが、子どもがのびのびしているように感じました。
 
元気に手をあげたりして活発な子どもたちですが、「この子たちは、自分のクラスに戻ると、黙ってじっと下向いているのよ」と通級のベテラン教師から聞いた時は驚きました。10年近く前のことです。当時、教室によって別人のようになってしまう子どもたちがいることが、うまく理解することができませんでした。
 
2)特別支援学級に通う。通常級との交流はありますが、在籍するのは特別支援学級です。
 
少ない人数で、その子の理解力に合わせて先生が教えてくれます。知的に遅れがある子が主に通いますが、知的に遅れがないけど通常級では難しい子が在籍することもあるようです。このあたりは学校によっていろいろのようですね。
 
3)特別支援学校。住んでいるところから離れていることも多く、スクールバスでの送り迎えもあります。
 
1クラス8人くらいの少人数です。特別支援学級よりもさらにきめ細かく個別配慮をしてくれます。知的な遅れがなくても病弱な子も受け入れています。識字障害で『 文字が読めないパイロット 識字障害の僕がドローンと出会って飛び立つまで』の高梨智樹さんも自ら希望して、中学校は特別支援学校に通いました。通常の中学校に自分の居場所がないと感じたからだそうです。
 

就学先を最終的に保護者が決めるにしても、情報がない状態では荷が重いと思います。だからこの就学相談です。特別支援教育の専門家や臨床心理士、医師などと面談(面談の相手は自治体によって違います)して、その子にとって一番いい方法を保護者とともに考えてくれます。
 
その結果、就学先を教育委員会を通じて保護者に知らされます。就学先に不服があれば何度も教育委員会とやりとりすることができます。でも、就学相談に詳しい園長先生に聞くと、教育委員会に従ったほうがうまくいくケースは多いようですね。一概には言えないと思いますが。でも、かなりの数の子どもをみているわけですから、そうそう間違えたりはしないでしょう。
 
就学先でうまくいかないケースは、無理やり通常級にいれてしまったときだそうです。
 
さきほどの、通級指導教室にいるときだけのびのびしている子をみても、通常級がストレスになる子は、ずっと通常級だと居場所がなくなります。
 
こんな話を聞いたことがあります。
それまで通常級に在籍していた子が、通常級ではこの先難しいだろうからと、中学で特別支援学校に通いました。通常級では誰も友達ができずに、隅っこにいた子だったのですが、特別支援学校では友達もできのびのびと過ごすことができました。それはよかったのですが、通常級に入れた親を恨んで一時荒れたそうです。「(通常級に入れた)時間を返せ」とまで言われたとか。それだけ、通常級はその子にとってつらかったわけです。
 
識字障害の高梨智樹さんも、中学で特別支援学校にすすみ、自分を居場所を見つけることができました。
 
就学先の検討は、その子の居場所づくりでもあるといえるかもしれません。

 
 
 

トビラコ店主

 

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【発達障害の子の小学校入学】学習につまづかない「ノート・日記・下じき」選びで工夫しよう!をアップ!
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