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2017.04.06

トビラコへようこそ!

 
コロッケの、あのサクサクの衣が口の中でまるで針のように感じて痛い。炭水化物の食べ物が気持ち悪くて食べられない。昨日のNHKの朝のニュースで発達障害の子の感覚過敏をとりあげていました。
 
「あ、そういう子もいるんだ」と全国的に知られるようになったのはとてもいいことですよね。でも、本当は感覚過敏なんて知らなくても、子どもの「絶対に嫌!」は受け止めてもらえるのがいいなと思います。「嫌!」というのは、うまく説明できないだけで必ず理由があります。その理由は、後から解明されます。自分にとって「不快」ということを誰に遠慮することなく伝えることができ、受け入れられる関係ができていれば、「死ぬほどつらい思い」をしなくてすんだ子はたくさんいたはずです。

 
「好き嫌いの激しいわがままな子」として見られていたのが、原因が感覚過敏だと解明されたとたんに「食べなくてよし」になり、正当な理由がないと「単なるわがまま」になるのは、なんか違うと思ってしまいます。キノコの類すべてがヌルヌルと感じられてガマンできないのに無理やり食べさせられてトラウマになった子も、ニュースに出ていました。当時は、感覚過敏が知られていなかったので、単なるわがままとして無理やり口に押し込められていたのですが、そんなことして何かいいことがあるのでしょうかね。

 
ある小児科の先生は、嫌いというものは食べさせる必要ないよ、無理に食べなくても死んだりはしないから。ミネラルを体が欲するようになったら、人間は土だって食べるようになるよ、と笑っていました。

 
フレンチの三國清三シェフは、小学生相手にフランス仕込みの味覚の授業をしていました。三國シェフによると子どもがピーマンを嫌うのはむしろ自然なことらしいです。あの匂いと苦味は、昔、ニンゲンが本能的に毒かもしれないと防衛していた名残らしいですね。

 

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朝日新聞に取材されました。4月8日(土)の朝刊に、もしかしたら当店一番人気の「見る目をかえる 自分をはげます かえるカード」が掲載されるかもしれません(されないかもしれませんが)

 

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『使ってみたら「できる」が増えた 発達障害の子のためのすごい道具』(小学館/筑波大学附属大塚特別支援学校主幹教諭安部博志著/トビラコ編集)重版決定!