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IQが低かったのに、あるいは中度知的障害と診断されたのに〇〇ドリルでIQが上がったとか、普通学級に通えるようになったとかいう記事を立て続けに読みました。
もし、これ本当なら(というのも失礼ですが)、支援学校や支援級でもっと注目されていいのではないかしらと思うのですが、なぜか関心が持たれていないように感じます。
記事に登場する子どもたちの特性が、あまり詳しく書かれていないためなんとも言えないのですが、共通しているのは幼児期に発語がなかったり、少ないということです。そうなると、幼児期の低かったIQや中度の知的障害の診断は正確だったのだろうか。コミュニケーションがうまくいかないために検査の値が低く出てしまったということはないのだろうか。そんなことを思ってしまいます。
もうひとつ。「IQが上がる」というワードは、眉に唾をつけた方がいいと感じています。私が編集者時代に、取材した脳科学の先生は、IQなんて訓練すればいくらでも上がるからあてにならないとおっしゃっていました。
IQを否定するつもりはありません。境界知能で苦しんでいる子(人)は、少なくないです。でもドリルで上がったIQというのは、逆に言えばドリルに取り組めることができて点数を上げる能力があったわけです。となると元々のIQはなんだったのかという、堂々巡りになってしまいます。
何を言ったかよりも、何を言わないかの方が大事なこともあります。「IQが上がる」は、脳科学者や特別支援教育の専門家は言いません。この点にも気づいてほしいなと思います。
トビラコ店主
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朝日新聞EduAで
トビラコ店主連載中
トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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