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言葉はつくづく便利です。便利さに慣れてしまうと、言葉を発しない子(人)の気持ちを想像するのが難しくなってしまうのではないかなと思うことがあります。
限られた単語しか発しない妹と年末年始を過ごしてそう感じました。
妹は、たぶん、今、こうしたいのだろう、こうしてほしいのだろう、こう思っているのだろう、という私の予想があたることもあれば、外れることもあります。外れたとき、妹は「違う」という意思表示のために声を発したりのですが、私の推察力のなさを指摘されているような気もするのです。
「奇声」を発するという言い方もあります。でも、それは、言葉を便利に使いすぎる側の人間の見方ではないでしょうか。
コミュニケーションの手段は言葉だけではありません。表情であったり、声の調子であったり、体の動かし方であったり、さまざまな形で発信していると思うのです。ベテランの作業療法士さんになると、目の動きでその子の気持ちを察したりしますよね。言葉だけに頼ってしまうと、言葉を持たない人間は圧倒的に不利ですし、言葉だけに頼っている人間は観察力や想像力がどんどん鈍っていきます。
言葉は便利でもあるけど、必ずしも言葉と気持ちが一致しないこともあります。
よく、子どもに「あの時、ヤルって言ったよね。約束守っていないよね」という人がいます。しかし、本当にその子は、その時にそう思ったのかはわからないし、それ以外の選択肢を与えてもらえなかったのかもしれません。
年末のことです。買い物帰り、こんな親子に会いました。
不機嫌そうな幼稚園くらいの歳の女の子に、お母さんが「なんで、機嫌が悪いの。ちゃんと説明できないなら、機嫌の悪い顔しないで」と言っていました。自分の機嫌の悪さを、説明するのはとても難しいし、言葉ですべて説明できるものではありません。ま、この場合、単に子どもの不機嫌な顔を見たくない親のわがままともいえそうですが。
この女の子は、お友達と何かトラブルがあったけど、うまく説明できないのかもしれません。あるいはお腹がすいているのかもしれません。単に、お母さんに構ってほしいのかもしれません。でも、言葉で説明できない。もしかしたら、自分でもなぜ機嫌が悪いのかすらわからないのかもしれません。
言葉に頼りすぎると、相手の気持ちがかえってわからなくなることがあります。このことを、言葉をあまり発しない妹に教えてもらった年末年始でした。
トビラコ店主
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