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2025.07.01

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
 

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知的障害、境界知能の子(人)たちに、圧倒的に不足しているのは経験です。
 
又村あおいさん(一般社団法人全国手をつなぐ育成連合会常務理兼事務局長)は、「(障害のある人の)意思決定を大事にいわれますが、経験してなければ選ぶことも決定することもできない」とセミナーで話します。
 
知的障害のある人のほとんどが親と暮らしていて、本人は親と暮らすのが一番いいと考えているそうです。
 
でも、ちょっと待ってください、と又村さんは言います。
「親との暮らし以外を経験したことがないから、そう答えるのです」と。
 
話は親なきあとに続きます。親なきあとの生活には、おもに1)一人暮らし、2)グループホーム、3)施設入所の3つがあります。このうちのどれも経験したことのない人にとっては、選びようがありません。親あるうちに経験することを又村さんはすすめています。
 
1)であれば、ヘルパーさんを頼むことができます。
2)と3)は体験することができるそうです。いずれも自治体の福祉協議会などに聞いてみてください。
 
経験していないことは選びようがありません。
 
経験が大事ということでは、生活のスキルがまさにそうです。親と一緒に暮らしていると、どうしても親がやってしまいます。そのため、生活スキルが身につかないことがあるような気がします。
 
境界知能の弟は、高齢の母と2人暮らしです。母が入院や施設短期入所をしている間に、経験したことのない事案がいくつも発生しました。
 
ほんとにささいなことですが、たとえば宅急便の再配達の手配。

これまでは母がしていたので弟は未経験。弟が不在配達の伝票に気づき、私に手配をしてほしいというから、伝票に書いてある指示に従って手配をするように言いました。
 
無事、再配達となったのですが、再配達の連絡が遅かったため、送られてきたサクランボウの1/3は傷んでいました。でも再配達の手配を経験できたことで、次からは自分でできるようになるでしょう。
 
先日は、玄関に知らない人の荷物が置かれていると、弟から連絡がきました。よく聞いてみると、Amazonの置き配の誤配であることがわかりました。実家は集合住宅の1階ですが、同じ棟の11階の人の荷物でした。荷物はその部屋の前に置いておくように伝えました、もし部屋の住人が出てきたら「うちに、間違って届いていました」と言うようにと付け加えました。あらぬ誤解をされても困りますからね。こうした一言も大事。
 
とても些細なことですが、生活のほとんどは些細なことの積み重ねです。親がすべてをしてしまうのではなく、子どもにできることはさせると生活のスキルを上がります。
 
今の時代なら、ゴミの分別も生活のスキルのひとつでしょうね。
 
ゴミの出し方がわからなくてゴミ屋敷になってしまった発達障害の人の話を読んだことがあります。この時の支援は、ゴミ出しの曜日を教えてカレンダーに印をつけることで解決したそうです。いまは、アプリで自治体のゴミ分別の検索ができるので、可燃、不燃、資源、粗大などの分別も出し方も容易です。
 
経験がスキルを上げるのは、仕事だけではありません。生活がまさにそう。生活のスキルがあるのとないのとでは、大人になったときの暮らしやすさが違ってくると思います。
 

 

トビラコ店主

 

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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
 
  
障害のある子の困り感を解決する「合理的配慮」とは?スペシャリストに聞いた、うまくいく心構えと実践手引き
 

 
すきなのどっち? きもち・つたえる・ボード トライゲーム やってみたいのはどっち?を考案した佐藤義竹先生の『自信を育てる 発達障害の子のためのできる道具』(小学館)、好評発売中!

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小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
 

発達障害の子どもたちの「苦手」や「できない」が私を成長させてくれた。子どもを診断名でラベリングしないで!【筑波大学附属特別支援学校・佐藤義竹先生】

 

 
発達障害の子の「できる」を引き出す学習道具ベスト5 筑波大学附属特別支援学校の先生が教えます!
 

  
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