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「災害弱者」というと、高齢者や身体障害者、医療措置が必要な人を指すことが多いと思います。
でも「発達障害」の子ども（大人）も、災害弱者です。避難誘導や避難所の建物には配慮が必要です。
 
このことは、行政でどのくらい認識されているのでしょうか。試しに、tobiracoの所在地である東京都大田区の避難所を調べてみました。避難所は住所とともに明記されていて、医療機関との連携がされているところもわかります。でも、これだけでは情報が不十分と感じました。
 
東日本大震災から4年後、宮城県気仙沼市で発達障害のお子さんの親たちのネットワーク「本吉（もとよし）絆つながりたい」を立ち上げた小野寺明美さんと林亮子さんにお話を聞く機会を得ました。お二人によると、もっとも苦労したのは避難所での生活だったといいます。
 
環境の激変に子供がパニックを起こしたり、奇声をあげたりすると避難所にいづらくなり、親戚に身を寄せる人たちも多かったとか。それでも環境の変化には変わりないので、そこでもやはり大変だったろうと思います。
 
避難所にいられなくなり、一家で車中に寝泊まりするケースも珍しくなかったそうです。
 
まわりの理解を求めるというのは、生きるか死ぬかというような非常時にはなかなか難しいものです。なので、「福祉避難所」が必要と考えて、小野寺さんたちは活動しています。学校や寺社の一角を「福祉避難所」として非常時に解放してほしいというのが小野寺さんたちの願いです。
 

避難所で親が肩身の狭い思いをすることで、子供にも悪影響が出ます。奇声をとめたり。我慢を強いたりすることで、ストレスが倍増し、あとあとそれが爆発します。
 
小野寺さんの話によると、ストレスが１週間後に出る子もいれば、1年後に出て、親の髪を引っ張たり、暴力を振るうようになる子もいたそうです。その兆候としては、子供が笑わなくなること。子供から笑顔が消えたら、それは危険信号です。
 
特別な配慮が必要な子（大人）が安心できる避難所の確保を。お子さんが通っている学校や近所の寺社、あるいは療育施設でもいいかもしれません。非常時に開放してもらえるように、ぜひお願いしてみてはいかがでしょうか。
 
内閣府（防災担当）の「福祉避難所・運営のガイドライン」もご参考までに。

 
 

トビラコ店主より

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