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就学前の軽度知的障害(もしかしたら中度でも)の子の場合、モンテッソーリの教室に通うのは、大いにありではないかと考えています。
説明がすごく長くなるので、思い切り端折ると、モンテッソーリ教育の原点は障害児教育です。
きっかけは、20世紀初頭、イタリアの貧民地区の殺風景な施設に収容された知的障害のある子どもたちと、当時医師だったマリア・モンテッソーリが出会ったことにあります。
食事の後に、床に落ちたがパンくずを拾い集める子どもたちを「パンくずを漁る卑しい子」として職員たちは嫌っていました。
でも、モンテッソーリの目には「この子たちは、食べるためにパンくずを拾っているのではなく、指先を使って遊ぶため。指先から知性を求める姿」と映り、衝撃を受けます。
その後、モンテッソーリは、医師から教育者に転身し、知的障害児のための施設を設立。施設長に就任しながら、みずから現場に立ち成果を上げます。障害のある子に効果のあったものは障害のない子にも有効だとして、教育の対象を広げ、現在のモンテッソーリ教育があります。
モンテッソーリ教育は、その子の興味やペースに合わせます。上からの指導ではなく、あくまで主体は子ども。障害児教育が原点であることは、モンテッソーリ教育の教師としての資格を持っている人ならだれでも知っているはずですが、もう少し広く知られてもいいのではないかと思っています。
トビラコ店主
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