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『知的障害と発達障害の子どもたち』(本田秀夫著 SB新書 2024)に、二次障害について書かれていました。
二次障害とは、知的障害や発達障害の子が特性を十分理解されないまま、その子に合わない環境で過ごすうちに、主に思春期になると鬱状態になったり荒れたりする状態です。
二次障害は、専門家の間でも意見が分かれています。二次障害という「障害」はなく、元々その子が持っていた要因(うつなど)が思春期になって顕著になったという専門家もいます。
専門的にはそうなのかもしれません。でも、30年以上にわたり知的障害や発達障害の子どもたちの成長を見続けてきた本田さんが語る二次障害は納得のいくものでした。
本田さんは、二次障害は特性が悪化したのではなく環境が合わなくて情緒が不安定になっている状態だといいます。なので、予防ができるわけです。
例えば、クラス替えで、騒がしいクラスになるなどの環境の変化で、情緒が不安になったり荒れたりするのはよくある二次障害です。
でも、クラスが落ち着いて過ごせるクラスになれば二次障害を引き起こさずにすみます。
軽度知的障害(本田先生によると境界知能)&発達障害の弟は、環境が変わるとイライラしたり荒れたりし、逆に自分に合う環境だと本当に穏やかに過ごすことができました。まさに本田さんのおっしゃる通りです。
環境がその子に合う合わないは、知的障害&発達障害の子には決定的だと思います。
もし、わが子がイライラしたり暴力的になったりしたら、障害の特性によるものではなく、環境が合わないのかもしれないという目で見てほしいと思います。
なお、障害の特性は悪化することはなく、基本的に成長とともに特性に折り合いをつけながら生きていけるようになる(ならざるを得ない)そうです。
トビラコ店主
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