自動下書き
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~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
文字をお手本通りに書くのが難しい子がいます。
お手本を見ながら文字を書けるのは、脳の中で文字を書く順序をシミュレーションしているからだそうです。新しい文字を覚える時に、指で文字を空(くう)に書いてから鉛筆で書くことをさせている先生がいます。空書きもまたシミュレーションなんでしょうね。
お手本を見ても書くことができずに、極端にバランスの悪い字を書いてしまうのは、シミュレーションができないから。脳の機能に何らかの不具合があるからと作業療法士から聞いたことがあります。
書き写しについて、うまくたとえたかたがいらっしゃいます。
パンダの実物や写真を見て同じように描けと言われて、そっくりに描ける人は少ないでしょう。でも文字となると、お手本を見れば誰でもが書けると思っている人が多い、というのです。だから文字をお手本通りに書けない子に「お手本をよく見て、何回も練習すれば書けるようになるよ」と、その子にとってとてつもなく高いハードルが設定されてしまい、子どもが自信をなくすという事態に陥ってしまいます。
他の子ができて、その子ができないのには理由があると、まず考えたほうが良いのではないでしょうか。
お手本通りに書けない子は、文字の書き始めの位置で、まず迷ってしまうらしいです。パンダの実物を見て、描き始めに迷ってしまような感じでしょうか。
ノートの正方形のマスのどこから書き始めたら良いか、これを色で示したのがカラーマスノートです。ひとつのマスを水色、ピンク、黄色、緑の4色に4分割。4色4分割のマス目に書かれたお手本を見ながら、4色4分割のマス目に文字を書き写していくのがカラーマスノートを使った文字練習法です。
書き始め、その後の線の運び方、終わりの位置。これらすべて、色を頼りに書いていけます。考案したのは小児科医と言語聴覚士。色をガイドにして書き写すというアイデアは秀逸です。
文字の練習法はいろいろありますが、「お手本をよく見て、繰り返し書く」方法だけではなく、別の方法もあることを学校の先生にも知っていただきたいなと思います。
「学習障害」という概念を日本に広めた上野一彦先生は、「あなたの教え方で学べない子には、その子の学び方で教えなさい」とおっしゃったそうです。文字の学び方にも同じことがいえると思います。
トビラコ店主
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