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合理的配慮を嫌う校長がいると聞いて、驚くと同時に心のどこかにしまっていた「やはり」が顔をのぞかせました。
改めて説明するまでもなく、合理的配慮は2024年4月1日より全事業所に義務化されました。それまで私立の学校は「努力義務」でしたが、公立の学校は2024年以前から「義務」とされています。
障害のある子が、障害のない子とできるだけ同じ学習の場(機会)を保証するのが合理的配慮です。
私が、最初に「合理的配慮」という言葉を聞いたのは、6、7年前だったと思います。まだ制度化される前です。障害者差別解消法が施行されたのが2016年、その流れで生まれたのが合理的配慮という制度です。
ただ、特別支援教育に関わる心ある先生たちは「合理的配慮」という言葉に、最初から違和感を抱いていました。というのも、この先生たちはとっくに障害のある子ひとりひとりの「学びやすさ」を実践していたからです。あえていうなら「環境調整」と呼んでいましたね。今でも環境調整という先生は少なくありません。「環境調整」という言葉には、学びづらいのはその子のせいではなく「環境」のせいであって、環境を整えれば学べる子という思いが伝わってきます。
「〇〇さんは、環境調整が必要だよね」「環境を調整すれば、〇〇さんはできるようになるね」という、先生サイドの目線が感じられるのです。
ところが「合理的配慮」という言葉にしてしまうと、どうしても「配慮してあげる」、「配慮していただく」という関係が生まれてきそうです。冒頭の「合理的配慮」を嫌う校長の他にも、「合理的配慮は限定的なもの」というよくわからない理由で話し合いに応じない校長に困り果てている保護者の話を聞きました。結局、保護者が「わが子の学びやすさ」のために教育委員会にかけあって、認めてもらったそうです。
本来なら、その子の学校での学びやすさを考えるのは保護者ではなく、教師の仕事ではないでしょうか。合理的配慮の言葉のせいだけではないと思いますが、「配慮」という言葉には、私も抵抗を覚えるひとりです。
合理的配慮の最終的なゴールは合理的配慮という言葉がなくなることです。なくなって、あたり前のように調整や便宜がなされることが最終ゴール。今は、その過渡期なのだと思うようにしています。
トビラコ店主
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