自動下書き
トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
——————————–
「合理的配慮は全人類に有効」と言われることがありますが、違います。
合理的配慮は障害児者の権利を守るために生まれた法律です。「(障害のある)私たち抜きに、私たちのことを決めないで」という障害者権利条約に端を発した障害者差別解消法に「合理的配慮」が明記されています。
障害児者は障害のない人に比べて、不平等であり不利益を被っていることが背景となって生まれたのが合理的配慮です。
この視点がないと、「特別扱い、けしからん」みたいな話になってしまいます。
昔、ある本でこんなエピソードを読んだことがあります。
車椅子マークの駐車スペースに車を停めて、車から女性が降りてきました。もちろん女性は車椅子に乗っています。そこへ男性が近づいて「いいな、あんたは、いつもいい場所に駐車できて」と半ば揶揄するように文句を言いました。
すると女性は車椅子を押しながら、「あなたの人生を私の人生ととりかえたい? そうすれば入り口付近に車を停められるわよ」と答えて男性を黙らせました。
実際はもっと気の利いた言い方だったと思いますが、ほぼこのような内容です。車椅子を使わない人は、どこへでも自分の足で歩いていけます。トイレに入るのでも、車椅子で入れるかどうかなんて心配せずとも、あたり前のように公共のトイレを使えます。
レストランが車椅子で入れるかどうかの心配をせずに、あたり前のようにレストランを予約します。日々利用しているショッピングセンターが車椅子でも買い物しやすいかどうかなんて考えたこともないでしょう。
とてもわかりやすい例として車椅子を挙げました。障害のない人にとってあたりまえのことが、障害のある人にはあたりまえではなく、不利益を被ることが多いわけです。この不平等、不利益を障害児者自身の声で(私たち抜きに私たちことを決めないで)なんとか是正しようというのが合理的配慮です。
この視点のない「合理的配慮は全人類に有効」という耳ざわりの良いフレーズが、障害児者の被っている不利益が見えなくしてしまようで、とても気になります。
トビラコ店主
********************************
トビラコ店主が教育新聞に連載中
すきなのどっち? きもち・つたえる・ボード トライゲーム やってみたいのはどっち?を考案した佐藤義竹先生の『自信を育てる 発達障害の子のためのできる道具』(小学館)、好評発売中!
小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
発達障害の子どもたちの「苦手」や「できない」が私を成長させてくれた。子どもを診断名でラベリングしないで!【筑波大学附属特別支援学校・佐藤義竹先生】
発達障害の子の「できる」を引き出す学習道具ベスト5 筑波大学附属特別支援学校の先生が教えます!
Xはこちらから
Facebookはこちら
LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。