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自閉症で重度の知的障害のある子を、通常級に入れる話。定期的に話題になります。
最近も、自閉症で重度知的障害の子を高校まで通常級に通わせた母親のインタビュー記事を読みました。特別支援学校(学級)から福祉の力で就労というコースを歩ませたくないという気持ちもあったそうです。
母親のおおらかな人柄もあったのでしょう。まわりの人たちにとても恵まれていたようです。それはそれでよかったと思うのと同時に、それでよかったのかなあと疑問符が頭の上に浮かんだりもします。
たとえば、息子さんを連れて役所に行った時の話。役所で機嫌が悪くなった息子さんは大声を出して走り回りました。役所の人からは「ここにはいろいろな人が来ているから、静かにさせてほしい」と注意されたそうです。「うちの子もいろいろな人のひとりなのに」とお母さんはインタビューで不満を漏らしていました。
でも、ちょっと待って。「機嫌が悪くなった」原因を考えてほしいと思いました。自閉症とのことですから、おそらく感覚過敏があるでしょう。役所の建物の音の反響が不快だったかもしれません。あるいは、何か気になるものが目に入ってそれが嫌だったのかもしれません。できれば息子さんが不快な思いをせずにすむ対策も必要だった気がします。
近年、特別支援教育の質は格段上がっています。特別支援学校や学級なら少なくとも通常級に比べて、自閉症の特性を知っている教師は多いはずです。高校までの12年間、特別(スペシャルな)教育なら受けられたはずの支援や学びの機会を逃すのはなんだかもったいないと思ってしまうのです。
子育ての方針はいろいろあっていいと思います。正解もありません。それだけに、特別なケースを取り上げて、これが「インクルーシブ教育」と語ってしまうことに違和感を覚えます。
通常級と支援学校(支援級)をわけないのがインクルーシブではなく、一人ひとりの子にあった学びの機会を得られることがインクルーシブです。みんな一緒が「インクルーシブ」として語られそうになることに危ういものを感じます。
トビラコ店主
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