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知的障害の子の就労が視野に入ってきた保護者の方に、ぜひ関心を寄せてほしいのが「就労選択支援」という制度です。「就労支援」ではありません。就労の「選択」支援です。2025年(令和7年)から施行されるそうです。
「就労」は、ほとんどの人が避けて通ることのできない課題です。障害があってもなくても、障害の程度が軽くても重くても、です。
現行の就労(移行)支援が、どの程度就労する人の意向を汲んでいるのかわかりません。願わくば、その人がその人らしくいられて、無理せずに働ける仕事や職場を自分の意思で選べるようであってほしいなと思います。
あるいは、本人が十分に判断できないのであれば、まわりがその人の良さを発揮できるような仕事や職場を選んであげてほしいと思います。
でも現状の「就労支援」は必ずしもそうなっていません。企業が、法に定められた障害者雇用率を「遵守」するため辻褄合わせのような採用をしていることは、誰もが知っています。報道もされています。自分には不向きな職場に、数合わせのためだけに採用されたとしたら、たまりません。
就職率の高さを誇っている事業所もあります。でも、定着率は? 本人の満足度は?となると、よくわかりません。大手に就職できたからといって、必ずしも本人が満足しているとは限りません。
今月号の『手をつなぐ』(全国手をつなぐ育成連合会)の特集は、自分らしく「選んで」働く。
「選んで」というところがポイントです。
これまでは、就労そのものが目標になっていたかもしれません。でも「就労選択支援」は、本人と関係者の意向を汲みながら総合的に決めていく支援だそうです。
いい時代になったと思います。軽度知的障害の弟は、仕事では本当に苦労しました。先日、たまたま、実家で弟が特別支援学校時代に書いた作文が掲載された文集を見つけました。読んでみると、実習先の職場体験の感想として「手先のことをかんばりたい」と書かれていました。弟は発達性協調運動障害なので(最近わかった)、手先を器用に使わなければならない仕事は不向きです。不向きどころか絶対に向いていない仕事です。がんばってどうなるものでもありません。でも、知的障害だとデスクワークが難しく、どうしても本人の意向とは関係なく、手先を使う職場をあてがわれがちです。
当時の特別支援学校は、学校の先生が障害者を採用してくれる(障害に理解のあるといわれる)会社を回って、会社と先生が決めていました。「採用してくれるだけでもありがたい」という感じでしょうか。もしかしたら、今でもそのようにして特別支援学校の卒業生は採用されているかもしれません。
これは、当たり外れがとても大きいのです。本人の意向はぜひ重視してほしいです。そのための「就労選択支援」だと思います。
それにしても、やはり福祉関連の最新情報をわかりやすく伝えてくれるのは『手をつなぐ』なんですよね。福祉情報は、これ一択でいいのではないかとすら思っています。
トビラコ店主
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