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2022.05.07

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

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世の中のほとんどの人が感じているのは、自分の話を「聞いてもらっていない」だそうです。不安の根源も「聞いてもらっていない」ことに起因するのだとか。
 
人からすすめられて読んだ『こころの対話 25のルール』(伊藤守著 講談社+α文庫)に書かれていたことです。本書は、ビジネスマンを想定しているようですが、コミュニケーションの本質を語る本として読むこともできます。子育てや夫婦のコミュニケーションに通じるところがいくつもあります。
 
著者の伊藤守氏は、日本のコーチング界の草分け。コーチング界の一流の人の話は、さすがと思う点が多々ありました。
 
「聞く」ことが、コミュニケーションの第一歩と語る伊藤氏。とても印象的なエピソードがひとつ。
 
人から相談されて、準備万端整えてあれこれアドバイスした時よりも、時間がなくて準備不足ゆえに相手の話を聞くしかなかった時の方が、うまくいったといいます。おそらく伊藤氏がまだ若い頃のエピソードなのでしょう。
 
「聞くしかなかった」ことが功を奏し、相手は大変に満足して感謝されたそうです。
 
そこで、私が思い出すのは佐藤初女さんです。初女さんは自宅も兼ねた青森の弘前の教会(森のイスキア)を尋ねてくる人の話をひたすら聞き続けました。いっさいの否定をせずに聞く。そうすることで相手が安心して帰っていくのです。自殺を思いとどまった人もいたそうです。
 
聞いてもらうことで人は、安心できると語る伊藤氏。否定せずに聞いてもらえた人は、自分は「ここにいていい」と思えるようになるといいます。逆に聞いてもらえなかった人は、なんとか聞いてもらえるように、相手の気をひくことを言ってみたり、過激なことを言ったりしてしまうのだそうです。このあたりは子育てと通じるところがあるのではないでしょうか。
 
聞く=肯定。聞かない=否定。
 
では、なぜ、世の中のほとんどの人が聞いてもらっていると思えないのか。それは皆、自分の話を聞いてほしいがために、相手の話を聞いていないからだと伊藤氏は語ります。というのは、人が話しているときに、自分が次に何を話そうかで頭の中がいっぱい。だから相手の話を聞けていない。話す方にも聞いてもらえていないことが伝わるわけです。
 
子どもが何かを話しているときに、「どう対応するのが親として良いのか」「ここは、注意すべきではないか」「いやいや、褒めた方がいいのではないか」「子育て本に、こんな時にどうしたら良いと書いてあったっけ?」「そういえば、この子、宿題終わっているのかしら」「髪がボサボサだから、そろそろ床屋さんだわ」など頭の中がぐるぐるすることはないでしょうか。
 
子どもは、ただ話を聞いてほしかっただけなのに。親は別のことに関心が向いてしまっている。良き親なんて目指さなくていいから、ただ聞くだけ。よけいなアドバイスも不要。ひたすら聞く。1日1回、そんな時間を持ってはいかがでしょうか? 忙しくてそれどころではなかったら、3日に1回、いや1週間に1回とか。「聞いてもらった」と満足できる時間があると安心できるように思うのです。
 
放デイで「トーキングゲーム」がすっかり気に入った養護施設から通っている子が、1週間貸してくださいと支援員に頼み、施設で職員相手にひたすらゲームの興じていたそうです。家庭の事情があって親と住めなかったこの子も、「聞いてもらっていない子」だったのです。
 

 

トビラコ店主

 

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