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「選ぶ」ことを、私たちは日常的にしています。あまりにも日常的すぎて、気づかないかもしれません。でも、支援をされ続けている知的障害のある子は「選ぶ」ということをあまりしていません。というか、させてもらえてないことが多いと思います。
その子の代わりに良き選択をすることが、「手厚い支援」と思われている節があるからです。
知的障害者を長年にわたって支援した人から、こんな話を聞きました。
30代の知的障害のある男性と定食屋さんで食事をした時の話です。支援者は男性に「何食べますか?」と聞きました。
すると男性は「(支援者の)あなたが決めてください」と言ったそうです。支援者は「いや、食べるのは私ではなくて、あなたなんだから、あなたが決めてください」と答えました。
これまで、自分の食べるものですら自分で選んだことのない男性は、大変に困った様子だったといいます。いくら「選んでくれ」と頼んでも選んでくれない支援者であることがわかった男性は、30分近く考えて「秋刀魚定食」にしたそうです。30分というのは、少し大げさな気もしますが、でもともかくかなり長い時間、迷っていたのでしょう。
男性が決めるまで、我慢強く待っていた支援者も立派だと思いました。本当の支援とは、こういうことなんでしょう。先回りして良かれと選ぶのではなく、自分で選ぶのを「我慢強く待つ」ことも支援なんですよね。
秋刀魚定食は、小骨が多くて食べづらかったかもしれません。あるいは、脂がのっていておいしい、苦味があるのもいい、と感じたかもしれません。次回同じ場面で、秋刀魚定食はやめよう、あるいはまた頼もうという学びになったのではないでしょうか。これは、自分で選んだからです。
「自分で選んで、学ぶ」は、私たちが日常的にしていることです。たとえばスーパーでの買い物なんかは「自分で選ぶ」の連続です。そしてそこから日々学んでいます。小さな選択は学びの機会でもあります。
先回りされてしまうと、「学びの機会」を失うことになってしまうかもしれません。
特別支援学校は、そんなわけで子どもたちが「自分で選ぶ」を大事にしています。すきなのどっち?やトライゲームやってみたいのはどっちも「自分で選ぶ」練習です。選びやすいように選択肢を2択にしています。
特別支援学校では「選ぶ練習」をする。どんなときでもなるべく「AとB」「メニューから」など、やりたいことを選び、やれるように配慮する。そのほうがたのしいし、選ぶ(決める)力も育つ。そして、とっても大切なのは「嫌」と「ちょっと嫌」から「ちょっと嫌」を選び、なんとか折り合いをつける力。
— 平 熱 (@365_teacher) October 8, 2023
トビラコ店主
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