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『LD(ラーニングディファレンス)の子が見つけた こんな勉強法』(野口晃菜・田中裕一編著 合同出版 2023)は、なんらかの特性のある子なら、どこかのページが必ず役立つ本です。
LDが学習障害と訳されてしまうことが多いので、わざわざタイトルにラーニングディファレンス(Llearning Difference)、つまり「学び方の違う」と銘打っています。
そうなんです、この本は学習障害の子だけを対象にしているわけではなく、あえていえば学校でのマイノリティー(少数派)の子どもたちが対象。
ASD、ADHD、LD(学習障害:ラーニングデスアビリティ=Learning Disabilitiesの方)にともなう特性からくるさまざまな困りごとへの対処法が具体的に書かれています。当事者が過去をふりかえったものもあり、とてもリアルです。
たとえば、限られた時間でテキパキと動かなければならない「移動教室」は、シミュレーションしておくと安心できたという話は、当事者ならではですよね。
私も最近知ったのですが、「移動教室」は、子どもによってはかなり負荷がかかることがあるようです。移動するのには、1)気持ちの切り替え2)持ち物をテキパキと準備する。このふたつが必要です。先日お会いした親の会の方は、さっと移動できるよう「移動教室」での持ち物一式をメッシュケースに入れてお子さんのランドセルに入れていました。メッシュケースには中に入っているものがイラストで描かれ貼られていました。これで準備するものが視覚化されているわけです。
マジョリティの子どもたちがなんでもなくできることが、マイノリティの子にはとてもストレスになることが、本書を読むとよくわかります。
たとえば「感覚過敏」と「学び方」は一見関係ないように見えます。でも学校という大集団では、感覚過敏のある子は学びに大きな負荷がかかり、そこへの配慮があるかないかで大きく変わります。学び方の違う「ラーニングディファレンス(Llearning Difference)」なわけです。
本書を通読して感じるのは、子ども自身が自分の特性を理解することの大切さです。
自分の特性を理解できない、認められない、となると結局は自分を苦しめてしまいます。「自己理解」が何より大事と思わせてくれる一冊でもありました。
トビラコ店主
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