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「自閉症については、専門家よりも当事者の親の方が詳しい」
このような趣旨のことが『精神看護』(医学書院発行)の2024の1月号に掲載されていました。『「発達障害」は当事者に聞け!』という特集で、当事者に最も近い「親」に触れての発言です。
親はわが子の行動を365日×年齢分、見ています。どのような時にパニックを起こすのか、どうすればスムーズに行動に移せるのかを専門以上に知っているお母さん(お父さん)は少なくありません。
私が発達障害の子のお母さんたちに話を聞いていたのは20年くらい前。ある自閉症の子のお母さんは、お子さんが「初めての場所が苦手」ということに気づきました。
そして、初めて行く場所の写真をあらかじめて何枚も撮ってお子さんに見せてから、そこへ行くようにしていました。
手先が極端に不器用な子のために工夫しているお母さんもいました。もちろん、当時は、発達性協調運動障害というものは、一般的には知られていませんでした。が、お母さんは、お子さんが極端に不器用であることに気づき、独自の工夫を凝らしていました。たとえば、制服のリボンを蝶結びにしてスナップで留められるようにしたり、ひもを引っ張るだけで傘がひらくようにしたりもしていましたね。
手足の動きがぎこちないわが子に、水の入ったコップをお盆にのせて、こぼさないように毎日ベランダまで運ばせていたお母さんもいました。これなどは、手・足・目の協調運動のトレーニングだったのではないでしょうか。
どれも、今なら、どうということはないのですが、20年前は発達障害の特性の細かなことを一般には知られていませんでした。知られていなかったけど、わが子の特性に気づき、対処を試行錯誤しながら工夫していたお母さんもいたということです。
専門家が上で、保護者が下ということはありません。わが子の専門家として、保護者は「うちでしている工夫」を話すと良いと思います。専門家は24時間、その子を見ているわけではありませんからね。きっと良き専門家なら耳を傾けてくれると思います。
トビラコ店主
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