~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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あれから29年。1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。神戸市東灘区で友人が運営する学童保育の建物が半壊しました。実際にはほぼ全壊ですが、柱が数本残っていたとかで全壊扱いにはならなかったようです。地震発生が早朝だったこともあり、幸い誰も被災しませんでした。
建物が使えず、家をなくした人たちがそうしていたように、友人の学童保育も河原に大きなテントを張ってしばらくはそこで活動をしていました。活動といっても、実際には子どもたちがどこかで捨てられていたヤカンに水を汲んでお湯を沸かしたり、瓦礫を片付けたりして、大人と同じことをしていたのでした。
大人と同じことをすることで、子どもたちが思わぬ力を発揮する場面がいくつもあったと友人は言います。
あるとき、どこからか借りてきたリヤカーを引きながら、子どもたちは火をくべる燃焼となる瓦礫を積んで近所の小学校に運んだそうです。このアイデアにも驚きますが、薪の集め方にも驚きました。
数人でリヤカーを引きながら、焼け落ちた家々をまわり、「〇〇小学校で薪が足りません、その板をもらっていいですか」と聞いてまわったそうです。
リヤカーを引く子どもたちの姿を見て断る大人はいません。
「ええよ、うちの柱が役に立つならなんぼでも」と快く協力してくれました。みるみるうちに瓦礫で山となったリヤカーの荷台を高学年が先頭で引っ張り、年下の子どもたちが後ろから押して小学校に持っていき、ドラム缶を使った焚き火の燃料にしました。燃料がなくなるとまたリヤカーを引いて近所を回って薪を集める。これを1日中繰り返していたそうです。リヤカーを引く子どもたちの姿を見た友人は目が潤んだといいます。
子どもの心のケアは、もちろん大事です。でも、「子どもはケアされるだけの存在やないで」が持論の友人は、震災時は互いに困難な時期を生きる仲間として子どもたちと過ごしたと言います。
友人の学童保育は普段から子どもたちの生活力を大事にしていました。近所の畑(里山の一部でかなり大きい)で力仕事をしたり、皆で大きなお鍋で昼食を作ったり、夏は1週間のキャンプ。そこで薪でご飯を炊くなどしていました。震災の時にも、日頃の生活力が生きたように思います。
災害時に日常の問題が顕在化するといわれます。友人の学童保育の場合、いい意味で子どもたちのたくましさが災害時に顕在化したのだと思います。
トビラコ店主
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