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2024.02.01

トビラコへようこそ

 
~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。


 

相手が理解するペースにあわせて話すのは、難しいと感じることがあります。
 
こちらの言うことがわかっていやっているのかと思うと、じつはそうではなくて、後から「ほんとうはやりたくなかった」と言われてしまうことってありませんか。
 
だったら、なぜ、そのときに「いやだ」とか「わからない」と言えなかったのかと思うかもしれません。でも、それは話す側が相手の思考のペースを考えていないからです。一方的に話していて、伝わったと思っているだけなのです。
 

私がこの間してしまった失敗は、まさに相手の頭の中をイメージせずにおきたことです。
 
知的障害の弟の部屋がなかなか片付かないので、私がこうしたほうがいいという案をだして、テキパキ片付けました。弟もそれにしたがってテキパキと動いてくれました。
 
だから、感謝されこそすれ、文句を言われる筋合いはないと思っていたのが大間違い。思い上がりでした。
 
あとから、弟に「勝手に片付けた」「置いておいはずのものがなくなった」とものすごい勢いで怒られました。癇癪といっていいほどの怒り方です。
 
そんな理不尽な。だって、あのとき弟も一緒に片付けたじゃないのと思いました。でも、よく考えると、弟は、私の言うことが本当には理解しておらず、あるいは理解しても、自分のやり方を説明することができなかったのだと思います。
 
これは、ほんとうに大失敗。こういうときは、ひたすら謝るのみです。
 
人にものを教えるのが上手い先生は、相手の頭の中に「いま、入った」「いま、理解した」と確認しながら話します。
 
もう亡くなった国語教師の大家である大村浜先生は、「子どもの脳に働きかけよ」「いま、子どもの脳がどうなっているかを理解せよ」と著書で述べています。
 
編集者時代に内田樹さんに取材したことがあります。
 
内田さんは、たくさんお話ししたあとに「要点は3つ」と3本の指を立て、ひとつは〇〇、もうひとつは〇〇、そして3つめは〇〇とちゃんとまとめてくださいました。
 
私がぼんやりしているようにみえて心配になったのかもしれません。3つにまとめてくれたおかげで内田さんの言わんとしていることが、私の頭の中にすっと入ってきたのでした。そして、出来上がった原稿を内田さんにみせたところ、ひとつも直しはありませんでした。これは、内田さんが私の理解力にあわせて話してくれたからなのです。
 
相手を責める前に、相手に伝わるように話しているかどうか、納得しているかどうかを、まず振り返る必要があると思います。コミュニケーション能力に長けた人はこれができる人だと思います。

 

 

トビラコ店主

 

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