~店先で、ちょこっとおしゃべり~
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見通しが立つように、これからの予定を伝えておくことはとても大事。でも、それと同じくらいに大事なのは、予定はあくまで予定であり、変更される可能性があることも伝えることではないでしょうか。
特に急な予定変更が苦手な子には、変更も含めた予定を伝えるべきではないかと思います。
たとえば、土曜日にドライブに行くことを予定して、みんなで楽しみにしていたとします。でも、金曜の夜に離れた場所に住むおばあちゃんの具合が悪くなってママが駆けつけることになるかもしれません。あるいはパパが休日出勤することになるかもしれません。家族の誰かひとりがインフルエンザやコロナに感染してしまうかもしれません。そんなことが突発的に起きて予定が変更される可能性だってあります。
予定変更が苦手な子はパニックになったり癇癪を起こすかもしれません。だからといって家族の誰かが無理に予定を実行することはよろしくないと思うのです。
「土曜日にみんなでドライブに行くけど、何かあったら行けないかもしれないよ」というように、「何かあるかもしれない、その場合は実行できない」ということも一緒に伝えておくべきです。
変更を受け入れることができず、最初はパニックを起こすかもしれません。でも、予定が実行できない理由をちゃんと説明すれば、癇癪を起こしながらも、理由が頭に入っていくのではないでしょうか。癇癪は気持ちの切り替えがうまくできなかったり、感情のコントロールができなかったりするから起きるのです。ここを自分でうまく切り替えられるようになるといいわけです。
予定変更が苦手な特性がある子のために、できるだけ見通しがつくような手立ては大事です。でもその手立ては万能ではありません。いつも、まわりが自分に合わせてくれるわけでもありません。予定は変更される可能性があることも十分に理解できるように、繰り返し伝えていくと、徐々に受け入れられるようになります。気持ちの切り替えは自分の中ではできず悶々とするかもしれませんが。それでも癇癪を回避できるようになります。
ここまでの話は、予定変更にパニックや癇癪を起こす弟を例にお伝えしました。それでもやはり、時々は急な変更で癇癪を起こすことはありますけどね。でも、変更の可能性をしつこいくらいに伝えてきました。すると、不思議ですね、何もなく実行できた時に、ありがたいと思えるようになります。何もなく実行できるのが「あたりまえ」ではなく、何もなく実行できるのが「ありがたい」という気持ちです。
おそらく子どもたちと遠足に行く学校の先生は、こんな気持ちなんでしょうね。遠足が何事もなく無事に終わってありがたい、というように。特別支援学校の先生ならなおさらでしょう。
トビラコ店主
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