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フォント(文字の書体)を変えると、読みやすくなることもあります。
でも、読みやすいフォントに変えれば、読みの困難なディスレクシア(識字障害、読字障害)が解決されるわけではありません。
フォントのせいで読みづらかった文字が読みやすくなる。この気づきはとても大切です。でもディスレクシアの原因は、とても複雑なのでフォントを変えたくらいでは解決できません。
フォントがどうあれ文字は読めるけど、文字を音(おん)に変えるのに時間がかかるとポツポツ読みになってしまいます。
文字を読むときに、私たちは瞬時に脳の中で文字を音に変えることができるため流暢に読めるのです。
文字を音に変える(処理する)ことを「音韻(おんいん)処理」といいます。ディスレクシアの子の中には音韻処理に問題がある子が少なくありません。
フォントを変えたところで、音韻処理に問題がある場合は流暢に読めるようにはなりません。
フォントという視覚的にわかりやすい事例だけがクローズアップされても、音韻処理に問題のある子の救いにならないことはもっと知られていいのではないでしょうか。
ディスレクシアに詳しい言語聴覚士の方は、この点をSNSで強調しているのですが「音韻処理」という専門用語を使うために一般の人にはなかなか伝わらないのではないかなと思っている次第です。
では、どうしたらいいかです。わが子に読みの困難があると感じたら、少なくとも教科書については音声教材(2ページ目)もしくはこちらの検討がおすすめです。
ディスレクシアの子は、読みに困難があるため教科書が嫌いです。その結果、学習が遅れがちになってしまいます。理解力がないのではありません。読みに困難があるため理解にまで至らないのです。音声教材の開発者であり牽引している東京大学先端科学研究所の近藤武夫先生に話を聞いています。この一両日中に小学館の子育てサイトHugKumで公開される予定です。
複雑な問題を単純化してしまう功罪ってありますよね。フォントは功(読みやすくなる)も罪(読めないのはフォントの問題ではないことが知られにくくなる)もあるのに、「功」だけが語られすぎている気がします。私も功を語ったことがありますが、それがすべてではないよというべきだったと思っています。
トビラコ店主
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小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
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