トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
知的障害の子を扱った本を、立て続けに2冊購入しました。
最近、こちらでも時々ご紹介している『知的障害と発達障害の子どもたち』(本田秀夫著 SB新書)、そして昨日届いたのが『知的障害を抱えた子どもたち 理解・支援・将来』(平岩幹雄著 図書文化)
『知的障害の子どもたち』は、知的障害の子の子育て本という位置づけで、ライフステージごとに留意すべき点が書かれています。
『知的障害を抱えた子どもたち〜』は、専門家と非専門家と両方が読める本になっています。平岩先生は、知的障害の子こそ「学び」が必要だと専門家の立場から発信し続けています。
知能指数は改善しなくても、日常生活で「できる」ことは増やせるし、そのことによって生活が楽になりサポートも受けやすくなるというのです。さらに、成人になっても「学び」を忘れないでいることで、数十年後に健やかでおだやかな生活を送ることができると著書で語っています。これは、まったくその通りです。
軽度知的障害、もしくは境界知能の子は、思わぬところでつまずくことがあります。それは学校で教えてもらえなかったり、教えられても理解できなかったりしたままでいると、社会に出た時に戸惑う場面に出くわすのです。
弟がそうでした。IQ85で特別支援学校卒です。弟がローマ字を読めないことに気づいたのは社会に出てからです。当時、発送の仕分けの仕事をしていたので、ローマ字で書かれた宛名が読めないと困ります。ローマ字がわからないというので、急遽、ローマ字表を送りました。
最近になって気づいたのは、ローマ字の小文字をうまく書けないことです。そこで、大文字小文字の表を急遽、私が作りました。
弟の時代の学校は、勉強よりも生活重視だったかもしれません。でもローマ字は生活と直結しています。学校では、ひと通りの勉強は教えてほしいとその時は思いました。
教えてもわからないだろうではなく、その子の覚えやすい方法で教えるべきです。例えば辞書の引き方。辞書引きは勉強でもあり生活にも結びついています。今なら「検索」で十分と思われるかもしれません。でも、検索には誤情報が含まれています。広告に巧みに誘導する場合もあります。正確な意味を知る上でも紙の辞書を1冊は持っていた方が良いように思います。
本田先生、平岩先生、両者に共通しているのは、知的障害の子は将来を見据えて「逆算」した子育てが良いということです。将来、これができた方がいい、これができないと困るというようなことを見据えながら、逆算にして今できることを、その子の学びやすい方法で身につけられるようにすると良いというのです。これは、先ほど弟のローマ字の実例がまさにそれです。
トビラコ店主
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すきなのどっち? きもち・つたえる・ボード トライゲーム やってみたいのはどっち?を考案した佐藤義竹先生の『自信を育てる 発達障害の子のためのできる道具』(小学館)、好評発売中!
小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
発達障害の子どもたちの「苦手」や「できない」が私を成長させてくれた。子どもを診断名でラベリングしないで!【筑波大学附属特別支援学校・佐藤義竹先生】
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