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辞書と自閉症の子は相性がいいという話を、ある先生に聞いたのが10年以上も前のこと。
その後の研究がすすんでいるのかどうか気になっています。
教えてくれたのは「辞書引き学習」を提唱している深谷圭助先生(中部大学教授)です。深谷先生が直接、自閉症の子に辞書引きを教えているわけではなく、深谷先生と親しくしている別の大学の発達障害に詳しい先生から聞いたという話なので伝聞です。
自閉症の子は図鑑好きが多いと聞いていた時期なので、辞書とも相性が良いかもしれないと思いました。ただ、その後の報告がないのでなんとも言えません。
自閉症の話から、ちょっと離れてしまいますが、深谷先生が提唱する「辞書引き学習」は知っていて損はないと思います。
辞書とは意味を調べるために使われるのが一般的です。でも深谷先生の「辞書引き学習」は違います。あえて知っている言葉を調べるのです。
たとえば、「いちご」は誰でもが知っています。でも調べてみると知らないことが多いことに気づきます。
三省堂の新明解辞典で調べてみると、バラ科の植物であり、クサイチゴ、キイチゴの総称であり、南米原産の多年草であることがわかります。数え方は一株または一本です。そのほかにもいろいろな情報が書かれています。知っているつもりが、あまりよく知らなかったと気づき、そこから発展していろいろ調べてくのが「辞書引き学習」の効用。
辞書引き学習は、調べた言葉が掲載されているページには付箋を貼ります。付箋が増えていくほど、たくさんの言葉を調べたという達成感を得ることができま、ますます調べたいという気持ちになれるのです。
調べるためだけなら、インターネットの検索ですむでしょう。でも紙の辞書には別の使い方、楽しみ方があります。
もうひとつ。私がおすすめしたい辞書は「漢字辞典」です。漢字学習で子どもたちがつまずくのは「熟語」です。
たとえば、「休息」という熟語。「休む」と「息(いき)」という漢字が熟語になると全く別の読み方になります。「息」と「子」だと「息子」になり、これまた別の読み方です。
「休」「息」「子」は、どれも難しい感じではありません。でも熟語になったときに読み方も意味も変わってくる。漢字学習の難しさはここにあります。
なので、漢字辞典を日頃から、パラパラとみていると熟語に慣れてくると思います。最近の漢字辞典は親しみやすいものが多いのでおすすめです。
自閉症の子と相性が良いかどうか、その後、報告があったらお伝えしますね。
トビラコ店主
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