トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
通級指導教室の空き時間に使われるゲームの常連に、トーキングゲームがあります。
トーキングゲームの考案者は筑波大学附属大塚特別支援学校の安部博志先生です。最初からトーキングゲームというネーミングだったわけではなく「傾聴と自己開示」という名で、ラミネート加工した手作り教材でした。
課題を抱えている子の話を「聴き(傾聴)」、その子が「心開く(開示)」ことができるツールとして教師の研修会で紹介され人気を博していました。「傾聴と自己開示」と使い方として、安部先生がよく先生たちにおっしゃっていたのは「ゲーム感覚で」「たかがゲームじゃないか」です。
とはいうもののネーミングが「傾聴と自己開示」だと、どうしても「ゲーム感覚」にはなりづらいですよね。「この子の話を傾聴しよう」「この子の本心を話せるようにしよう」となって、かえって話しづらい雰囲気になってしまうかもしれません。
編集者時代に安部先生に出会って「傾聴と自己開示」(当時の呼称)で、心開いた子のエピソードを聞きながら、商品化を思いたちました。その時、「トーキングゲーム」というネーミングが、自然と降りてきました。深く考えたわけではありません。
安部先生自身が、エピソードに出てくる子どもと、それこそ「ゲーム感覚」で、親密に互いの秘密を打ち明けて遊んでいたと言います。もちろん、そこには心閉ざした子に心開いたもらうという狙いがあったわけですが。
この話を聞いて、これは心理ゲームなのだと思いました。そしてまるで降りてくるとしかいいようのない感覚で「トーキングゲーム」というネームングが浮かび上がってきたのでした。ついでに「きいて・はなして はなして・きいて」が、するすると引き出され「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」に落ち着きました。
長々とネーミングについて書いたのは、ネーミングがモノの使い方を決めることがあるからです。
安部先生の「たかがゲームじゃないか」は、構えずに楽しもうということだと思います。構えずに話したことが、意外とその子の言いたかったことだったりもします。言いたかったことを聞いてもらえるのがうれしいことです。
通級指導教室に通ってくる子たちの中には、コミュニケーションに課題を抱えている子が少なくありません。そんな子たちにこそ、ゲーム感覚で会話を楽しんでほしい、という先生たちの思いがあります。そしてもうひとつ。ゲームにはルールがあります。ルールがあるから、話しやすいという子もいるんですよね。
トーキングゲームが、通級指導教室の常連さんであり続けるのは、それなりに理由があるということです。
トビラコ店主
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