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2024.05.07

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

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連休明けは、4月にかなり無理して頑張ってきた子どもが、いよいよ頑張りきれなくなる時期といわれます。
 
合理的配慮を考えたり申請したりする時期は、じつは5月あたりが多いのはないかと推察しています。
 
板書を書き写すのはやっぱり無理。教科書の音読は厳しい。宿題をこなすのはつらすぎる。教室の騒音で疲れて先生の話に集中できないなどなど。
 
合理的配慮については、申し出る前に簡単に仕組みについて知っていた方が良いと思います。で、ないと無駄に学校や担任と「闘う」ことになってしまうからです。
 
合理的配慮は障害者差別解消法に基づいて実施されるので、法的な範疇に入ります。申請する相手は「学校」もしくは「学校設置者」です。学校設置者とは私立なら〇〇学校法人、公立は国立なら国、都立なら東京都、県立なら〇〇県、市立なら〇〇市、区立なら〇〇区です。自治体レベルなら運営しているのが教育委員会です。国だと文科省か法務省になるのかな(すみません、こちらはちゃんと調べます)
 
なので、担任レベルではなく学校や学校設置者と合意形成していくのが筋です。でないと、担任が変わったら、せっかく合意した合理的配慮がなされない可能性がでてきます。
 
例えば、板書を写メで撮影することが合理的配慮として認められたします。担任が変わって「板書はノートに書き写すのが私のやり方」なんて言われたとしたら、子どもにとって不利益になることこの上ないからです。
 
ただ、合理的配慮の相談窓口は担任であったり、学校にいる特別支援教育のコーディネーター(主任だったり管理職だったり)であったりします。そして学校で検討していきます。
 
すんなりいかない場合は、「建設的対話」といって申請した側と学校側で互いに話し合って歩み寄るようにします。板書を写メするくらいなら、ほぼ通るようですが、学校にとって過剰な負担になる場合(車椅子だからエレベーターを設置してほしいなど)は話し合いで決めるわけです。
 
ただ、写メがダメ(あくまで一例です)と言われたらどうするかです。この場合、必ず「ダメな理由」を聞くことが大事。理由もなくダメということは考えにくく、理由を聞くことが「建設的対話」になります。
 
例えば、デジカメが紛失したり盗難にあった場合、学校としては責任持てないからダメと言っているかもしれません。この場合、保護者としては「デジカメは、古いし、なくなってもいいです。学校に責任を問いません」と答え、それならばと「デジカメ持ち込みOK」となるかもしれませんよね。ただし、保護者は「紛失しても学校に責任を問わない」という内容を文書に残す必要があります。
 
ダメな理由を単に「先生は無知だ、勉強不足だ」と決めづけずに、理由を聞くことが大事です。
 
もうひとつ。話が後先になりますが、合理的配慮を申請する場合、必ず本人が望んでいるかどうかを確認するようにします。子どもによっては自分だけ板書の写メは嫌というかもしれません。この場合は、別の方法を考えるようにします。
 
合理的配慮の話は、長くなるので、また続きを書きますが、合理的配慮の仕組みを知っておくことで学校と対立せずにすみ、子どもにとって良き方法で学習環境を整えることができます。

 
 

トビラコ店主

 

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