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イヤーマフやノイズキャンセラーは、発達系界隈の人には違和感なく受け入れられています。
でも、学校の保護者全員が理解しているかというと、そうではありません。自分たちにとっての「あたりまえ」は、あたりまえではない場合もあるんですよね。
授業参観でノイズキャンセラーをしている子を見て、「あの子だけ、音楽聴きながら授業を受けている」と誤解する保護者は珍しくないそうです。
そんなわけで、まわりの理解が必要になってくるわけです。たとえば、運動会の3日前に「うちの子、運動会のピストルの音が苦手だから、運動会の日はイヤーマフをつけます」と保護者が申し出たとします。これだとまわりに周知してもらうのに時間がないと学校は考え、とても困るそうです。
申し出た側は、「なぜ?」と思うでしょう。でも、もしまわりの子から「あの子だけずるい」とか、保護者から「あの子だけ、音楽聴いている」と言われたら、嫌な思いをするのは本人です。あるいは、学校が「ひとりの子だけ特別扱いしている」と抗議されるかもしれません。
イヤーマフやノイズキャンセラーは、合理的配慮としてあらかじめ学校に申し出ておくことで、無用なトラブルを避けることができます。合理的配慮を申し出てから決定するまでにある程度の時間が必要で、3日では難しいのです。
合理的配慮は、もちろん本人の了解を得ることが大事。本人がまわりに知られるのがイヤであったり、自分だけ目立つことをしたくないというかもしれません。この場合は、ノイズキャンセラーはつけずに授業を受けることになりますが、これは別の話です。
ここでは、ノイズキャンセラーをつけている子に対して、まわりの理解が必要という話をします。まわりへの周知は、担任がすべきことになります。もちろん、本人が説明しても良いのですが、できれば担任にしてほしいところ。
その時、まわりの子は「〇〇さんだけずるい」と言うかもしれませんが、担任は「キミも困っていることがあったら、言ってね」と応じてくれればいいわけです。保護者からの苦情に対しても同じ。「お子さんが、困っていることがあればいつもで申し出てください」ということで、合理的配慮が身近なものになります。
ただ「まわりの理解」は、学校風土によるようです。お互いの家庭の事情まで知っていて「あの子は、騒音が苦手で普段からノイズキャンセラーをしている」ことを、みんながすでに理解していれば、わざわざノイズキャンセラーをつけている理由を説明する必要はありません。
合理的配慮は法律でありながら、地域や場面に応じた柔軟さも必要です。このあたりは合理的配慮が定着するまでには、もう少し時間がかかるかもしれませんね。でも、必ず良い方向に向かうと思っています。
トビラコ店主
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