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2024.05.30

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

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近所の学校で運動会の練習が始まりました。あれ? 今頃なのかな。連休前後が多いのではないかしらと思っていましたが、私立なのでその辺りは独自なんでしょうね。
 
それはともかく、運動会の騒音は尋常じゃないですね。音楽、子どもたちの歓声、メガホンを通した先生の声、時折聞こえる太鼓の音などなどが混ざり合っていて、長時間いたらぐったりしてしまいます。
 
聴覚過敏の子にとって運動会は大変に疲れる行事でしょう。でも、だからといって、子どもの思いを聞かずに休ませるのはアウトです。
 
気の利く先生が、騒音でつらいだろうからと、聴覚過敏の子の運動会への参加を免除してしまう。優しい保護者もそれを受け入れ「なんて、理解のある先生だろう」と感謝してしまう。一見、子どものためを思っているようですが、これは大人の勘違いだと思います。
 
聴覚過敏に詳しいことと、子どもの立場で考えることは全く違います。
 
子どもはイヤーマフやノイズキャンセラーをして参加したいと思っているかもしれません。リレーをみんなで応援しながら見守りたいかもしれません。応援団として旗を振りたいと思っているかもしれません。そのような気持ちを無視して、「運動会はうるさいから、休んでいいよ」と言われたら、どんな気持ちになるでしょうか。
 
実際、運動会の免除を教師からすすめられて傷ついたという聴覚過敏の子の話を読みました。本人は言いづらいだろうからと先生は気を利かせて免除をすすめたのかもしれません。でも、免除をすすめられた子は「私がいない方がいいってこと?」と勘ぐりたくなったそうです。
 
もちろん、運動会に参加したくない聴覚過敏の子もいるでしょう。でも聴覚過敏の子全員が運動会に参加したくないわけではありません。選択肢を提示して、本人に決めてもらうのが筋ではないでしょうか。
 
もし、相手が大人なら勝手に免除や不参加をすすめたりはしないと思うんですよね。例えば、友人を祝うパーティがあってかなりの騒音が予想される時、「あなたは聴覚過敏だから参加しなくていい」とは言わないし、そんなことを言ったら相手が傷つくことは容易に想像がつきます。
 
子どもの立場に立ったつもりで、じつは立っていなくて、肝心の子どもに聞かずに判断していることって結構あるんじゃないでしょうか。

 
 

トビラコ店主

 

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