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お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
漢字嫌いな子におすすめしたいのが、ミチムラ式漢字カードです。
漢字をパーツごとに唱えて覚えるカード、そしてカードのQRコードにスマホをかざすと漢字の成り立ちや使い方など、漢字おもしろ話が出てきます。
昨日、ミチムラ式の創設者である道村さんに用事があってやりとりしたのですが、つくづく漢字というのは形を覚えることなんだと思いました。形というか部首でありパーツですね。パーツの集合が漢字なわけで、このパーツごとに覚えていくと、画数が多くて難しそうに見える漢字も覚えやすくなります。漢字の成り立ちから考えても、部首で覚える方法は理にかなっています。
道村さんは、盲学校で20年教間教えてきました。目の見えない子に漢字の形を教えるために点字の凸の部分を連続させて漢字の形を手でなぞれるようにしたのが、ミチムラ式の原点です。
点字があるではないかと思われるかもしれません。でも点字に漢字はなく、ひらがなやカタカナだけだそうです。漢字を知らないと、パソコンが使えたとしても正しく変換されているかどうかがわかりません。
視覚障害者がパソコンを使う時には「読み上げ機能」を使いますが、読み上げだけでは変換された漢字が正しいかどうかの判断ができないのです。というのも、漢字は音は同じでも文字が違ったり(撮る、取る、摂る、獲る・・・のように)します。
熟語となると、同音異義語が山ほどあり、お手上げになってしまいます。例えば、「こうかん」という熟語には「好感、交換、高官、公館など山ほど同音意義語があるわけで、これが正しく変換されているかどうかは「詳細読み」という機能を使うそうです。
「好感のこう すき」というように。1字1字が正しく変換されているどうかの確認を「詳細読み」でするわけです。漢字の形がわかっていると、イメージしやすくなります。そして何より、良かったのは、子どもたちが漢字の形を知ることで、言葉の世界が広がったことだと道村さんは話します。
補足すると、今でこそ、漢字変換は前後の文章からほぼ正しく変換してくれますが、パソコンが導入された1995年当時は、漢字変換のレベルが低くて辞書機能などは使い物にならなかったそうです。そこで、道村さんは漢字の形をイメージしながら漢字を覚える方法を編み出したわけです。
道村さんは盲学校を定年退職した後に、請われて一般の学校に赴任したところ、漢字嫌いの子が多くて驚いたそうです。盲学校時代に、子どもたち喜んで覚えたパーツで覚える漢字学習を試したところ、みんな1ヶ月で漢字を楽しむようになりました。漢字嫌いで漢字を読めなくて荒れていた子が、漢字好きになって学力も向上した話は感動的です。
漢字学習を苦痛にしているのは、「繰り返し書いて覚える」方法ではないかと最近思うようになってきました。繰り返し書いて覚えることに意味が見出せないし、繰り返し書いて覚えたとしても漢字の面白さに触れることはできません。
漢字は成り立ちや漢字の使われ方を知ることで言葉の世界が広がります。反復練習はあくまで手段。目的は漢字を通して言葉に親しむことではないでしょうか。
手段ばかりに目が奪われると、せっかくの漢字の面白さに辿り着けなくなってしまいます。
トビラコ店主
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トビラコ店主が教育新聞に連載中
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