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『子どもたちはインターネットの世界で何をしているんだろう 児童精神科医からみた子どもたちの「居場所」』(関正樹著 金子書房 2023)は、発達障害の子を持つ親だけではなく、すべての親におすすめしたい本です。
SNSのルールであるとか、ゲーム依存にならないためにという主旨の本は数々ありますが、どうしてもそれらの本は大人目線で語られがちです。でも本書は全くちがった視点です。著者自身がネットゲームの愛好者であるらしく、子どもの視点で書かれているのです。
副題にー児童精神科医からみた子どもたちの「居場所」ーとある通り、ネットの世界に居場所を見つける子どもたちが多いことを前提にした内容です。
よく、ゲームは1日30分などと大人はルールを決めたがります。でも、それって子どもは守れるでしょうか。大人でも守れる約束をするべきだと著者は語ります。
たとえばYouTubeのくだり。
子どもが「1日10分でいいから、YouTubeを毎日みたい」と言ったときに、それは本当に守れるかどうかを考えるべきなのです。そもそも10分で終わるYouTubeはあまりありません。
あるいは、「帰ったらおやつを食べて、17時までYouTubeを見て、宿題をする」という約束。17時まで好きなことをして、17時過ぎたらやりたくないことに頭を切り替える。これは難しいかもしれません。大人がその時間にいる家庭といない家庭があり、大人がその時間にいなければ守られない可能性は高くなります。それぞれの家庭のライフスタイルよって約束ごとを決めていくべきと著者は語ります。
もうひとつ重要なこと。それは約束が守れた時に肯定的に注目しているかどうか。守れたら親が胸を撫でおろして終わりにせず、守れたことを子どもに肯定的に捉えて伝えることが大事。
というのも肯定的に注目されないとその行動は減るというのです。肯定するどころか「いつもそうだと、もっと成績が上がるのに」という嫌味を言ったとすると、せっかく約束が守れても否定的な注目になるそうです。
守った約束も、否定されてしまうと、約束は守られなくなる可能性が高くなるのだとか。それはそうですよね、評価されずに否定されてしまえば約束は守っても意味ないと思ってしまいます。
守れる約束。守れたら、そのこと肯定的に注目することが大事。これはネットに限らずリアルな世界でも同じですよね。
本書はまだ読み始めたばかりですが、最初から引き込まれていきます。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した最新記事小学館子育てサイトHugKumに掲載
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