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障害のある子の人生を、親が背負うことなんてできません。
でも、このことを口にするとすごく批判されるらしいです。
重度の障害のあるお子さんの母親のインタビュー記事を、元同僚が編集しました。すごくいい記事だったのですが、「(障害のある)子どもの人生を背負わないことにした」と発言した母親が、すごく批判されたそうです。
批判どころかバッシングで「人権侵害よ」、と元同僚は憤慨していました。
どのような人たちがバッシングしたのでしょうか。ちょっと気になります。1)障害のある子の親なのか、2)障害のない子の親なのか。
おそらく、2)が大半で、1)も意外といたのではないかと推察しています。
重度と軽度の知的障害のきょうだいをもつ身として、2)の人たちと母を重ね合わせてしまいました。母は、重度の妹と死のうと考えていたのではないかと思うことがあります。具体的に何があったというのではありません。あとから思えば、ということです。
「障害のある子と一緒に死のう」と考えてしまう親は珍しくありません。まれに実行してしまう人もいます。
重度の自閉症&知的障害のある息子さんを通して、発達障害について発信しつづけている立石美津子さん。とてもパワフルに活動していますが、彼女でさえ息子さんと一緒に乗った飛行機が落ちてしまえばいいのに、と考えたことがあると著書で語っています。
子どもの人生を親が背負うことを考えてしまうと、いい方向には向かいません。最悪の結末を迎えることだってあります。
バッシングした人たちの中には、今現在、自分が障害のある子の人生を背負わなければ、背負わされている、そんなふうに考えている人たちもいたのではないでしょうか。
それなのに、インタビューに登場する母親は軽やかに「子どもの人生を背負うことやめた」と話している。許せないと思ったかもしれません。私は、この手の人たちの気持ちがわからないでもありません。
ただ、今はそう思っていても、いずれ、自分ひとりでは障害のある子の人生を背負えないと思えるときはきます。なるべく早くきてほしいと思います。
良き支援者との出会いであったり。もっと別の出会いであったり。気がつくと、あれほど肩に力が入っていたのに、ふっと抜けていると気づく日がきます。母をみているとそう思うのです。いま、母は全然子どもの人生なんて背負っていなくて「勝手に育った」と言っています。
母の時代と違って、今の福祉は確実にいい方向に向かっています(もちろん、問題が全くないわけではありませんが)。親がひとりで障害のある子を背負わないですむ方向です。
子どもに障害があってもなくても、その子の人生を背負うことなんてできないし、背負ってはいけないと思うのです。子どもは親の所有物ではないという、あたり前のことが、なぜか障害のある子の場合、忘れられがちです。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
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