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作業療法士の木村順さんは、たとえ話の天才です。
ある時、セミナーの参加者に向けてこう質問しました。
「この中で、右足と左足を交互に出して歩くことをがんばっている人、手をあげてください?」
わかる人は苦笑い、わからない人はきょとんとしています。これは、もちろん比喩なんですが、発達障害のない子が苦もなくできることを、発達障害の子は「できない」「がんばらないとできない」ということなんです。
ディスレクシアの子に「がんばれば読めますよ(だからがんばろう)」と悪気なく言ってしまう先生は、結構いらっしゃいます。でも、非ディスレクシアの子たちは、がんばらなくても読めます。文字の読み方を音にするまでに時間がかかりません。読み方を思い出すまでに時間がかかったりもしません。教科書1ページ読んで疲れたりはしません。この点を考えていただきたいなと思うのです。
ディスレクシアは、脳の機能の不具合によるものです。文字の形を音にする(音韻処理の一部)、文字の形を思い出すのに時間がかかるなど、読みにさまざまな困難が生じる。これらのことは、すでに研究で明らかなのに、それでも「がんばれば読める」と思ってしまう先生がいるのはとても残念ですよね。
そもそも、文字は読むことが目的ではなく、書かれている内容を理解することが目的です。だとすれば、今は、読み上げ機能という「がんばらなくても、できる」手段があります。
「がんばらなくてもできる」手段を、人類は次々に編み出してきました。がんばらなくも移動できる手段。がんばらなくても食料が手に入る手段。がんばらなくても知識が手に入る手段。よくよく考えれば「がんばらない」を目指して、人類は生き延びたきたのかもしれません。
そう考えれば、ディスレクシアの子(人)にとっての読み上げ機能は生き延びる手段、生き延びるは大げさかもしれませんが、よりよく生きるための手段と考えられないでしょうか。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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