トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
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お金がなくて、どうにもならない人にとってはお金を与えられることがケア。
子どもの世話ができないほど、いっぱいいっぱいになってしまった母親にとっては、子どもを預かってもらえることがケア。
障害のある子の将来を思い悩んでいる親にとって、親なき後の制度のあれこれを教えてもらうことがケア。
親の介護がつらくなってしまった子にとって、代わりに親の世話をしてもらえることがケア。
学校に行きたくないといった子どもにとって、まずは休ませるもらえることがケア。
心のケアは何も専門家ばかりがしているわけではなく、私たちが日常的にケアされたりしたりしていると気づかせてくれるのが、『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』(東畑開人著 角川書店 2024)。
カウンセリングルームで話を聞いてもらってラクになることももちろんあります。
でも、空腹に耐えられない人は話を聞いてもらうことよりも、温かな食事を出されることの方がはるかにありがたいわけです。これがケアです。
空腹を満たすということでいえば、子どもにご飯を毎日用意するのもケア。で、ケアする側もケアされることが必要だと東畑さんは著書で語ります。
話飛んで、私は救急救命士の資格を随分昔にとったことがあります。座学と実技の講座を受けるだけで取得できるとても簡易な資格ですが。座学でとても印象に残っているのは「助ける側の安全確保をまず優先すること。そうでないと人を助けることはできない」ということでした。
「助ける側」を「ケアする側」に置き換えてみると、ケアする側が元気でいることがとても大事ということです。
障害のある子をひとりで世話しきれない(当然です)という時に、レスパイト(親の休息ということで)機能のある施設というのはとてもありがたい存在でしょう。親のケアになります。
療育の中身を競う施設が増える中で、レスパイト機能がどうしても見えにくくなっています。でも療育はそこそこであったとしても、レスパイトで親が元気になれるのなら、それで充分という考え方があっていいと思います。まず親が自分自身をケアできる方法をいくつも持っていることですよね。
愚痴を言い合える仲間もまた互いにケアしあっています。一番避けなければいけないのは、「自分を責めて孤独になってしまう」ことだと東畑さんは語ります。ケアは「生産的」に見えないかもしれないけれど、人が生きていく上で欠かせない営みなんですよね。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
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