トビラコへようこそ
~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
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発語が少なかったり、なかなかおしゃべりしなかったりすると、家族はとても心配になります。
私の妹も発語に問題ありなので、家族は妹にたくさんのことばをかけ、絵本を開いてことばを(無理やり)教え、なんとかことばを発してほしいと思いました。
でも、ことばというのは自分の体験から体内に染み込んでゆき、ある時、何かの拍子で出てくるのだと気づかされました。
ことばの不自由な人をよく知る本3(中川信子・阿部厚仁監修 合同出版 2023)
という本に、ことばは氷山であり、「言えることば」は氷山の一角だと書かれていました。「言えることば」を支えているのは、水面下に広がる「言えないけど、わかっている」「言えないけど、知っている」ことばです。「わかる」「知っている」となるために大事なのは体験です。
これは、よく考えるとそうですよね。絵本で教えてもらった「りんご」と、実際に手に持って、皮をむいて、匂いを感じながら、食べた「りんご」では、受け止め方が全く違います。
妹が、あるとき「お風呂」「シャンプー」と言えるようになったのは、お風呂に入ってシャンプーで髪を洗ってもらったからです。
なぜ、こんな話をするのかというと、「発語を増やす」というふれこみで何十万円もの高額の費用をとる言語聴覚士さんの話をXで知ったからです。こちらに、シェアします。
注意喚起ありがとうございます。
この界隈では「私、発語を増やす能力が高いです」と自称する人ほど怪しいと思って接してください。児の成長や親の環境調整など交絡因子が数多ある中で、自分の能力で変えられるとするのは傲慢か、そういうやり口です。
入金する前に誰かに相談してくださいね。 https://t.co/7Emvzrs5Mo— たなはる (@tanaharu_ST) October 9, 2024
ことばが出なかったり、ことばの育ちが不安なとき、藁をもすがりたくなる気持ちになるかもしれません。でも、その前に、ことばがどのように育つのかを考えてみるといいと思います。先にご紹介した『ことばの不自由な人をよく知る本3』を読むと、「発語を増やす能力が高い」オンライン言語聴覚士というのはなんだか変と思えるようになるでしょう。
本書は、言語聴覚士の大先達である中川信子さんと阿部厚仁さんが編集と監修をしています。分厚くて、3,800円とちょっとお高いので、図書館でお読みになるのも良いかもしれませんね。
あとは、やはり言語聴覚士として大活躍されている寺田奈々さんのことばの発達を支えるシリーズもおすすめです。ことばに親しむことのできるドリルです。だたし「発語を増やすドリルではない」という主旨の注意書きが表記されています。誠実な言語聴覚士さんは、無責任なことは言いません。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
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