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算数障害(ディスカリキュア)は、学習障害のなかでいちばん理解されていない障害かもしれません。
私も、じつはあまりよくわかっていませんでした。でも、算数障害の人が見ている世界:学習障害を持って生きてきた私が伝えたいこと(本田すのう著 Kindle版)を読んで、とてもよくわかりました。短いので半日で読めます。
著者の本田すのうさんは、算数障害の当事者です。英語の成績は学年トップなのに、九九が覚えられない、数字の大小がわかならい、繰り上がりの計算ができない、文章題を理解できないなどの困難を抱えて学生時代を過ごしました。
当事者だからこそ語れる具体的なエピソードを知ると、算数障害のことがよくわかります。
たとえば、こんなエピソードです。
5人の友達とお菓子交換をすることになりました。本田さんは、1本800円以上もする焼き芋を友達5人に配ります。本田さんの1ヶ月のお小遣いが500円ですから、当然それでは足りず、お年玉の5000円を取りに家に戻り焼き芋を買いました。
友達が交換としてくれたお菓子は、10円のチロルチョコやうまい棒です。そしてみんなでおいしいねと言って家に帰ったところ、親にこっぴどく叱られます。なぜ叱られたのかが分からない本田さんは、次のように語ります。
チロルチョコ10円に対して焼き芋1本800円が大金と気づいていなかったのです。
大小がわからないというのは、こういうことです。
大人になって、給料をもらうようになってさすがにそれはなくなったようですが。
では、算数障害だと打つ手がないのかというとそんなことはありません。
家庭でできるさまざまな支援が具体的に紹介されています。お金を使った遊びは、その筆頭。サイコロやトランプなどは、数を即時に把握できるとしてよいそうです。
牛乳パック1000ミリリットル=1リットル、ピザを分ける、時計をアナログとデジタル併用にするなどなど。今すぐできることが書かれていますので、うちの子、算数障害かもと思ったら、お試しください。
算数障害で困るのは学校時代であって、社会にでたらじつはそれほど困らないことが、本書で語られています。
電卓やExcelを使えば計算はたちどころにできます。そもそもExcelは計算ソフトですからね。
算数障害はその人のほんの一部のかけら。学習障害があっても算数障害があっても幸せに生きている人がいる。このことを伝えたいと、本田さんは力説します。
興味のあるかた、ぜひご一読を。
トビラコ店主
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朝日新聞EduAで
トビラコ店主連載中
トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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