お知らせ一覧

2025.02.03

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
 

——————————–
IQの数字は、どのくらいあてになるものなのでしょうか。

IQ65の子が関西の有名私立大学に入学したのは、ある先生の教材のおかげと語られていた記事を読んでIQについて疑問を持つようになりました。『ルポ「ふつう」という檻』(信濃毎日新聞社編集局 岩波書店)を読むと、IQ測定はかなり危ういと思わせる場面が出てきます。

測定する部屋は子どもにとっては初めての場所であり、検査官は見知らぬ人。初めての場所や人見知りの激しい子は、この時点でわかっていても答えられなかったりすることがあります。本書ではこのような場面が出てきます。

男児は小声で何か言って。正答を口にしたようだがよく聞き取れず、「もう一度言ってくれるかな?」と問い直した。だが男児は「分からない」と言い、おびえた表情で黙り込んでしまった(ルポ「ふつう」という檻 子どもたちを分け隔てるIQ検査より)。

また、検査した先生自身が「あの判定で良かったのだろうか」と思い返すくだりも。本当は90くらいで通常級でやっていけたのではないだろうかと回想するのです。
 

では、全くIQがあてにならないのかというと、もちろんそんなことはなくて一定の知的はレベルを測ることができるのだと思いますが。でも、ただ一度の測定で就学先が決まったりするのは、やはり危ういのではないでしょうか。

雑誌編集者時代に先生の口からIQの話はたびたび出てきました。その中で印象に残っているのは、IQの高低と幸福は関係ないという話の例です。IQが高くて成績が良くてもコミュニケーション能力に問題があって社会に出た時にうまくいかずにホームレスになってしまった子。それとは対照的にIQ65の女の子が、周りからとても可愛がられて、旅館に嫁ぎ旅館の女将さんになったという話。最初にこの話を聞いた時に、取材した先生が話す通りにIQと人の幸福は関係ないのだと、私は受け止めました。
 

でも、今思うと、IQ65の子は本当に65だったのだろうかということです。奇しくも冒頭の関西の有名私立大学に入った子もIQ65です。

IQの話というのは、あまり気持ちの良いもではありません。脳科学の者の中には、全くナンセンスと鼻で笑う人もいます。訓練すればIQというのはいくらでも上げることができるからだとのこと。

でも、普通級か支援級か、あるいは特別支援学校かの判定はIQが大きな物差しになるわけで、だとしたら、測定についてもう少し議論があってもいいのではないでしょうか。あと、測定の仕方によって変わる可能性があるということも知られていいように思います。

 
 

トビラコ店主

 

********************************
 
朝新聞EduAで
トビラコ店主連載中!

発達凸凹と向き合う 道具で「苦手」は消える

トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
 
障害のある子の困り感を解決する「合理的配慮」とは?スペシャリストに聞いた、うまくいく心構えと実践手引き
 

 
すきなのどっち? きもち・つたえる・ボード トライゲーム やってみたいのはどっち?を考案した佐藤義竹先生の『自信を育てる 発達障害の子のためのできる道具』(小学館)、好評発売中!

トビラコ 書籍 『自信を育てる 発達障害の子ためのできる道具』
 
小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
 

発達障害の子どもたちの「苦手」や「できない」が私を成長させてくれた。子どもを診断名でラベリングしないで!【筑波大学附属特別支援学校・佐藤義竹先生】

 

 
発達障害の子の「できる」を引き出す学習道具ベスト5 筑波大学附属特別支援学校の先生が教えます!
 

  
Xはこちらから

Facebookはこちら

LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。

友だち追加