お知らせ一覧

2025.02.08

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
 

——————————–

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

最近、遅ればせながら『ルポ 「ふつう」という檻』(信濃毎日新聞社編集局 著 岩波書店 2024)を読んでいます。信濃毎日新聞に連載されたルポを加筆して一冊にまとめた本です。
 
発達障害を抱えた子と保護者のさまざまな事例を通して、今の学校現場を垣間見ることもできる秀逸なルポです。長野県という限定された地域のルポではありますが、長野だけが特別ではなく他の地域も似たりよったりではないでしょうか。
 
本書を読むとかなり暗澹たる気持ちになる場面もいくつかありました。たとえば、読み書き障害のわが子のためにタブレットの使用を申請すると「いじめの対象になる」「他の子の手前、それはできない」「個別の配慮はできない」という校長の回答。合理的配慮の観点に照らしてルール違反ですが、怒りを通り越して、虚しくなってきます。
 
もちろん、理解のある先生も登場しますので、ご安心ください。ただ、本書を読むと、学校は静かに変わってきていることを感じます。学校が自ら変わるのではなく、通う子どもやその保護者が変えているのです。通信制という形をとっている高校の伸びを考えるとあきらかです。従来通りの学校に見切りをつけたともいえます。
 
全日制の高校の統廃合がすすむなかで、私立の通信制高校は増加。22年度の1年間に入学した人は全国で約10万5000人。10年前に比べて4万人の増加だそうです。そのなかには、発達障害の子も多くふくまれているとのこと。
 
本書では、この現象を次のように述べています。
 
 公立の全日制高校が「学力重視」「個別の配慮はできない」などと言って子どもたちに正面から向き合わないでいる間に通信制高校は学校に通いたくない子、通えない子の受け皿として確実に成長してきた。結果的に、通信制高校は多様な子どもたちにえらばれている、とさえ言える。(『ルポ 「ふつう」という檻』より)
 
多様性というお題目が最初にあったのではなく、「結果としての多様性」という点が興味深いですね。多様性というのは、門戸を広げた時にしか生まれないともとれます。

 
 

トビラコ店主

 

********************************
 
朝新聞EduAで
トビラコ店主連載中!

発達凸凹と向き合う 道具で「苦手」は消える

トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
 
障害のある子の困り感を解決する「合理的配慮」とは?スペシャリストに聞いた、うまくいく心構えと実践手引き
 

 
すきなのどっち? きもち・つたえる・ボード トライゲーム やってみたいのはどっち?を考案した佐藤義竹先生の『自信を育てる 発達障害の子のためのできる道具』(小学館)、好評発売中!

トビラコ 書籍 『自信を育てる 発達障害の子ためのできる道具』
 
小学館子育てサイトHugKumに佐藤義竹先生のインタビュー記事が掲載されました。
 

発達障害の子どもたちの「苦手」や「できない」が私を成長させてくれた。子どもを診断名でラベリングしないで!【筑波大学附属特別支援学校・佐藤義竹先生】

 

 
発達障害の子の「できる」を引き出す学習道具ベスト5 筑波大学附属特別支援学校の先生が教えます!
 

  
Xはこちらから

Facebookはこちら

LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。

友だち追加