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「音楽を聞いていると思われる」「他の子からずるいと言われる」
ノイズキャンセラーの使用を認めない理由として、このような事案を時々、聞きます。そう言われないようにまわりの理解を促すのも先生の仕事じゃないのかなとモヤモヤします。もし、上にあげた理由で断られたら、「先生からまわりに理解を求めるように伝えていただけませんか」と申し出ていいと思います。
ただ、先生にも言い分がある場合があります。たとえば、申し出が使用する前日などという場合です。
運動会の前日に、「うちの子ピストルの音が苦手なので、イヤーマフを使わせてください」と言われたとします。イヤーマフについて誰もが理解している地域なら別です。でも、イヤーマフを使用しなければならない状況を誰もが知っているとは限りません。むしろ知らない人の方が多いのではないでしょうか。
まず、周りにイヤーマフについての理解を促す時間が必要です。教師にしてみれば、なぜ運動会の練習前に、いやせめて練習中でもいいから申し出てくれなかったのか思うでしょうね。イヤーマフを知らない保護者からは、音楽を聞きながら運動会に参加している子を教師が注意しない、と見られてしまいます。
実際、授業参観でノイズキャンセラーをつけた子をみて「音楽を聞きながら授業を受けている」と誤解する保護者も少なくないそうです。でもクラスの子の理解を得ていれば、子どもから親に「あの子は、音楽聞いているんじゃないよ、音が苦手で授業に集中できないからだよ」と伝えられます。
イヤーマフやノイズキャンセラーは、合理的配慮の提供にあたり、学校としては無碍に拒否できません。でも合理的配慮は地域性や学校風土と大きく関係しています。
発達障害に地域も学校も理解があり、イヤーマフやノイズキャンセラーを使用していることが珍しくもなんともない地域なら、運動会の前日も申し出もありかもしれません。でも「音楽を聞いている」と見られてしまう地域なら、運動会の前日の申し出にはやはり無理があると思います。
合理的配慮は障害者差別解消に位置付けられた法律です。でも、極めて特殊な法律であり、杓子定規にはいきません。教育の現場なら、地域性、学校風土とも大きく関係してくる場合があります。だからこそ、「両者(提供する側と、される側)の話し合い」が必要と明記されているのです。
この話し合いをないがしろにしてしまうと、両者の溝が深まるばかりで、当事者である子どもの困り感が一向に解決されないことになります。この点はもっと知られていいのかなといつも思います。が、典型的な事例がないので伝わりにくいのかもしれません。そうなんです、ステレオタイプな事例ですまないのも合理的配慮の特徴だと思います。
トビラコ店主
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トビラコ店主連載中!
トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
障害のある子の困り感を解決する「合理的配慮」とは?スペシャリストに聞いた、うまくいく心構えと実践手引き
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