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「できなければ、やらなくてもいいよ」は、一見その子を思っているようですが、支援ではありません。
「できなければ、その方法でやらなくてもいいよ。別の方法を考えよう」が支援です。
で、別の方法は、実にさまざまです。さまざますぎて、典型というのがないように思います。
あえて極端な例を出します。体育の授業があるから学校に行けないという子がいました。それなら「体育はやらなくていいよ、見学でいいよ」でいい場合もあるかもしれません。でもその子が体育の授業に参加できない理由が意外な場合があります。
子育て雑誌編集者時代にある小学校の先生から聞いた話です。
「体育の授業があるから学校に行けない」と連絡してきた子がいました。先生は思うところあって、その子の家に出向きました。すると、狭い部屋にには犬のゲージがありそこに毛むくじゃらの犬がいて、散らかった部屋で敷きっぱなしの毛布や布団には犬の毛が散らばっていたそうです。そこで、先生はまずその部屋の掃除をするところから始めました。掃除機をかけながら、毛布や布団を上げると、布団の下からぺったんこになった体操着が出てきたのでした。
あ、これで「学校に行けるね」となったそうです。かなり特殊な例かもしれません。でも一人ひとり「できない」理由は違うということです。
例えば、ある先生の授業は受けたくない、と子どもが言ったとします。「その先生の授業は受けなくていい」ではなく、なぜ、子どもがその先生の授業を受けたくないのかを聞いてみることが先ではないでしょうか。
例えば、板書を書き写す前に先生が消してしまうからノートに書くのが精一杯で授業が頭に入らないとしたら、そのことを先生に相談するのも手です。もしかしたら、その子は書き写すことに困難を抱えているかもしれません。そうすれば、板書の撮影であったり、先生と相談して板書は要点だけにするとか、いくつかの方法が考えられます。
いくつか、別の方法が考えられて、その方法を採用すればその子は「できる」はずだったことが、「やらなくていいよ」の一言で、可能性が潰されてしまいます。
常に「なぜ、嫌というのか」「なぜ、できないのか」の「なぜ」を聞いたり、考えたりすることがとても大事ではないでしょうか。
トビラコ店主
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トビラコ店主が取材した記事が小学館子育てサイトHugKumに掲載
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