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読み書きに困難を抱えるディスレクシア(読み困難)、ディスグラフィア(書き困難)の子が、反復練習で「書けるようになった」。
こんな投稿をしている教育界の有名人で元小学校教師がいます。じつは、私もよく存じ上げている先生です。教材づくりに長けていて、定型発達の子どもたちにはそれなりの効果を上げているし、子育ての考え方についても共感できるところは多々ありました。
でも、やはりというべきか、定型の子どもしか教えたことがなくて成功体験をもってしまった先生にありがちな発達障害への無理解が災いしてしまっています。少しでも勉強してくれると、ディスレクシアやディスグラフィアに反復練習は効果がないばかりか、逆効果であることがわかると思うのですが。。。
人は大きな成功体験をもってしまうと、なかなか白紙にもどれないんですよね。経験だけに頼ってしまうわけです。
文字を書くのが苦手な子が反復練習したら書けるようになった。この言説は、そもそも「文字を書くのが苦手」なのはディスレクシア(もしくはディスグラフィア)が原因だったかどうかを検証するところから始めなくてはならないと思います。
反復練習で書けるようになったのなら、練習不足だったことが十分に考えられるわけです。
読み困難のディスレクシアと書き困難のディスグラフィアは、ほとんどの場合、併発しています。なぜなら、音韻処理に問題があることが多いからです。
音韻処理とは、文字を見たときにその文字の読み(音=おん)が頭の中で鳴ることをいいます。「あ」という文字を形の見て頭の中で「あ」という音が瞬時に鳴るかどうか。ここに時間がかかると、読みに困難を抱えることになります。長文を読むのに時間がかかったり、疲れたりするわけです。
書き困難のディスレクシアも同じ。頭の中で鳴った「あ」の文字の形を思い出すのに時間がかかると、書くのにとても時間がかかり、疲れてしまいます。だから、人の話を聞いてメモをとることがとても苦手(できない)だったりします。
反復練習で書けるようになるのなら、ディスレクシアでない可能性がかなり高いし、反復練習しても数日後には書けないならディスレクシアの可能性があると思います。
有名な先生でも発達障害や学習障害に関しては驚くほど不勉強なことがあります。先生がご自分の教材を宣伝したいために学習障害の子にも効果があると発信することもあります。
ただ、ひと言付け加えると、読み書き困難ではなく、手と目の協調運動がうまくいかない発達性協調運動障害の子の場合、やり方によっては反復練習が少しは効果があるようです。ただ、これも程度によるので一概にはいえませんが。
トビラコ店主
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トビラコ店主が小学館子育てサイトHugKumに執筆しました。
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