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結局、子どもの話を徹底的に聴くことからしか始まらないと、あるスクールカウンセラーが書いた記事を読んで思いました。
同級生に乱暴を働いてしまう男の子のカウンセリングです。男の子によくよく聴いてみると、叩くのを「1回にした」というのです。
カウンセラーは、叩くことを咎めるのではなく、1回で止めたところを評価しました。
もし、これが、「友達を叩くのはダメだよ」「嫌なことをされたら、嫌って言わないとダメだよ」と諭されたとしたらどうでしょうか。
子どもは、頷かざるを得なくなるでしょう。大人の気に入るように答えるかもしれません。でも、子どもにも言い分があります。叩きたくて叩いているのではなく衝動的にそのような行動に出てしまうのかもしれません。
このあたりをじっくりと聴き出すのがカウンセラーの仕事。で、このカウンセラーはそれをしたわけです。すると、子どもはいろいろなことを話し始めました。自分でも叩くのは悪いとわかっているのです。だから、もっと叩きたくても1回でやめたわけです。
子どもの話を聴き、第一声を否定ではなく「1回で止めることができたんだね」と受け止める、子どもの言い分を肯定するところから始まる。ああ、これがカウンセラーの技術なんだと感心しました。
家庭でも応用できる場面があるのではないでしょうか。
「ダメ」という前に、まず子どもの言い分を聴いて、受け止めるところは受けとめる。
聴くことを楽しむ「トーキングゲーム」、じつは大人の方が必要かもしれないなと思うことがあります。
自分を否定する人、話を聴いてくれない人を子どもは信じたりはしないし、本当のところを話したりもしないと思うのです。
トビラコ店主
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