~店先で、ちょこっとおしゃべり~
お試しいただける商品をまとめました、こちらです。
——————————–
いまの時代、「普通」の基準が高くなりすぎた、という人がいます。
その通りです。激しく同意です。
昔なら覚えなくてもいいこと、できなくてもいいこと、しなくてもいいことが、いつのまにか「できる」が前提になっていることが少なくありません。
とても身近な例だと、ワクチン接種の予約にそれを感じました。ワクチンの予約は、パソコンやスマホを使える人が圧倒的に有利です。
弟(知的障害)と母(軽度認知症)のワクチンは、私がスマホでサクサクと予約しました。ものの5分もかかりませんでした。
ところが、パソコンやスマホを使わない人や使えない人は、電話を延々とかける羽目になり、40分電話をかけ続けてやっと繋がっても、予約が取れなかったという話を聞きました。
ワクチンの予約は、パソコンやスマホでの予約が前提になっているとしか思えません。パソコンやスマホを使えることが「普通」だとしたら、その普通はハードルが高すぎます。高齢者、知的障害者は、いや昭和世代のおじさんたちも置いていかれます。
パソコンの父といわれる、アラン・ケイは、コンピュータについて、次のように述べています。
「わくわくするようなことが進行中だが、コンピュータ革命はまだ始まっていない。不完全なアイデアに基づいた貧弱な実装によるできの悪いデファクト・スタンダードによって素朴な顧客から大量の金を巻き上げている連中に惑わされないように」(ウィキペディアより)
「デファクト・スタンダード」とは、「標準」という意味だそうです(いま、検索しました)。つまり、できの悪い「標準」のために、我々は苦労させられているわけです。
まったくそうです。私も、仕事柄パソコンは日々使っていますが、わからないことがたくさんあります。覚えなくてはならないこと、できなければならないことが、たくさんあります。そもそも用語がよくわからない。
本当なら、コンピュータこそが「情報弱者」やハンディのある人たちの味方になれるはずです。でも、できの悪い「標準」のために必ずしもそうはなっていないわけです。
最近、カタカナ用語、お役所言葉をわかりやすく言い換えている本をみつけました。『外来語・役所ことば 言い換え帳』(杉並区役所 区長室編 ぎょうせい)です。平成17年発行のため、やや古いですが、それでも、いまでも十分に使えます。
「プライマリー・ケア(最初の診察)」「コンソーシアム(共同事業体)」とか、あまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。
この本は、軽度知的障害の人にもおすすめと、ある本で知りました。特に福祉関係の情報に当事者がたどりつけないことがあります。その要因のひとつが、わかりにくい用語や理解しづらい文章だと思うのです。ここでも「普通」のハードルが上がっています。
「普通」のハードルを下げると、みんなが暮らしやすくなるはずだと思うのです。
トビラコ店主
********************************
気仙沼在住の自閉症の子のお母さんに取材しました
自閉症児と東日本大震災「心のケアは早めに」 自閉症児のお母さんから聞いた、被災して知った大切なこと
読み書き困難を解消する眼鏡を作るドイツマイスター眼鏡院を取材しました。
正しく見えたら、「できる」が増えた 眼鏡が子どもを変える
自閉症の息子と母の暮らしを描いた映画『梅切らぬバカ』が大ヒットしたわけ
5月11日より、Blu-ray、DVD発売。レンタルも開始! ご自宅でご鑑賞いただけます。
大ヒット映画「梅切らぬバカ」の監督にインタビューしました!
自閉症の息子と母の暮らしを描く映画『梅切らぬバカ』で伝えたかったこと【和島香太郎監督に聞く】
Twitterはこちらから
Facebookはこちら
LINE@はこちらから。イベントのお知らせなどもしております。
*******************************