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2022.05.15

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

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わからなくても こころはある』(山登敬之著 日本評論社)は、2019年に刊行された本ですが、全く古くなく、むしろ今こそ読まれるべき本かもしれません。
 
「支援」はときに思い込みが先行して、いわゆる「重度障害」の子(人)の心にまで想像が及ばないことがあるように思うのです。
 
本書には自閉症の子自身が文字で表した気持ちが書かれた論文が紹介されています。これがとても興味深い内容でした。名古屋大学病院精神科の自閉症研究の先達と言われる先生によるものです。1973年の発表というのも驚きです。すでにこの頃から、ここまでわかったいたんですね。
 
本文を引用してみます。
 
母の「なぜお話ししないの?」の質問に、「おはなしするのはきらい/できない/きいていかん/字を書くことは好き」と答えている。また、同じ頃の日記には「今日はお母さんと名だいびょういんへ行った。プレイルームであそんいたらたく山の先生たちがきてぼくをみていたのでいやだった。はずかしかった」と書いている。(『わからなくても、こころはある』p202)。
 
ここにいくつもの発見があります。「おはなしするのはきらい」という一文に衝撃を受けました。私たちは、言葉を話せることをよしとし、言葉のない子には、あの手、この手で言葉を話せるようにします。でも、この論文に出てくる自閉症の子は、必ずしもそうは思っていなかったのです。
 
もうひとつ。他人には無関心と思われがちな自閉症の子ですが、じつは他人の無遠慮な視線を恥ずかしいと感じていました。奇声を発する、飛び跳ねるなどの行為は脳の情報処理の不具合から起きているわけで、本人の意思とは別です。だから、みられるのは恥ずかしいのです。
 
いわゆる重度の障害があっても、感じる心はちゃんとあるということです。当たり前です。踏みにじられるようなことがあってはならないし、心の部分にもっと関心が寄せられていいはずです。お世話になった先生が、「支援」ではなく、「共生」なんだとおっしゃっていた意味がわかるような気がしました。

 
 

トビラコ店主

 

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