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2022.09.29

トビラコへようこそ

~店先で、ちょこっとおしゃべり~

お試しいただける商品をまとめました、こちらです。


 

子育て雑誌の編集者時代に、とても反響のあった特集のひとつが「実母との関係」でした。もう10年以上前のことです。この企画を立てたきっかけは、ごく素朴な疑問からです。
 
子どもを母親ではなく、母親と同年代のベビシッターに頼んでいた同僚がいました。ベビーシッターといっても、子どもは小学校低学年です。一緒に晩ご飯を食べたり、本を読んでもらったりしていたようです。
 
いつも頼むわけではなく、月に2、3回程度だったと思います。それくらいなら、お母さんに頼めばいいのにといったところ、それだけは嫌だとキッパリと言われました。
 
普段は温厚な彼女の意外な面を見て、あれ? となったのでした。彼女は、夫のお母さんとはとてもうまくいっているといいます。でも自分の母親は苦手で頼みたくないのだそうです。
 
じつは、以前も夫のお母さんとはいい関係なのに、実の母には子どもの面倒をみてほしくないという人がいました。
 
嫁姑の関係は古典的なテーマで、現在も続く問題です。でも、その陰で実母との関係が見逃されているのではないかと思い、「実母との関係」特集したのでした。
 
アンケートや聞き取りによる取材をしたところ、出てくる、出てくる、親への不平不満。切々と訴える人が少なくなく、虐待されていた人もいました。身体的な虐待というよりも、親の支配下に置かれるという感じです。
 
逆に、娘を持つ親世代の50代、60代、70代の人たちからも聞きました。こちらの世代の方たちも自分の人生をあまり肯定できていなかったように思います。
 
母と娘の関係というのは、つくづく悩ましいと思いました。結局のところ、やはり「距離」のとり方ですよね。
 
ここから、きょうだい児の話になります。
 
特にきょうだい児の親は、子どもとの「距離」を意識した方がいいのかなと、きょうだい児である私は思います。
 
そのつもりはなくても、きょうだい児を「聞き役」にしてカウンセラーにしてしまいがちです。家族だから聴いてもらって当然と思う親もいるかもしれません。
 
でも、あなた自身の問題を吐き出すのに、子どもを使うのはよろしくないと思うのです。吐き出す相手は、同じような悩みを持つ人たちでしょう。その方が盛り上がりますよ。だって、お互い「ある、ある」話になりますから。
 
悩みや愚痴を子どもにしか話せないというふうにせずに、もっとオープンに話せる場を持つことで、自分自身も救われます。
 
知り合いの親の会の人たちは、子どもとの地獄のような日々を話すうちに、子どものやらかし自慢として笑い飛ばせるようになったと言います。
 
ある時、橋をみんなで歩いていると、そのうちの一人が「私、子どもとここから飛び降りようとしたことがあったわ」というと、他の人たちも、「え、あたなも」「私もよ」となって、ほとんどの人が同じようにことを考えていたことがわかり、涙をこぼしながら笑いあったそうです。
 
でも、「橋から飛び降りようとした」話を、わが子にしてしまったらどうなるでしょうか。とても笑い話ではすまなくなります。
 
こんな話を思い出したのは、NHKのあさイチの「毒親」特集を、出がけにちらっと見て、子育て雑誌を続けていたら、きっと「毒親」特集をしていたと思ったからです。毒親は、本当は、親自身の問題であって、子どもがそこに巻き込まれている状態なのではないかと思います。番組全部を見たわけではないのですが、そんなふうに思いました。
 

 
 

トビラコ店主

 

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