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つまずきポイントすべてを網羅。
「わかる」「できた」を積み重ねて学習できます。

1日1歩 スモールステップ時計ワークシート

考えた人 筑波大学附属大塚特別支援学校支援部長兼教務主任 佐藤義竹 

・時計の読み方でつまずく子は、少なくありません。最初の学習で難しいと感じてしまうと、苦手意識がずっとつきまといます。

・「時計の読み方は難しい」と感じさせないスモールステップの学習が大切です。

・子どもは思わぬところでつまずきます。自分がなぜつまずいているのかがわからないこともあります。つまずき方は、子どもによっても違います。

・だから、たくさんの「手がかり」が必要です。理解が進むにしたがって、手がかりを少しずつ減らしていき、最終的には手がかりなしで理解できるようにする。これが本当のスモールステップ です。

 
著者の佐藤義竹先生は、現場で子どもたちを教えていくうちに必要と感じた、たくさんの手がかりをこのワークシートにつめこみました。そして、子どもの特性や理解の進度に合わせて、どのような方法でも柔軟に学習できるように構成しています。


 
時計の学習に困っている、困りそう、という子どもたちにぜひおすすめします。
 

このワークシートの特徴
1)たくさんの「手がかり」からスタートし、理解に合わせて少しずつ手がかりを外していくスモールステップ 。


2)1ページ4問、問題を解く子に負担がかからない問題数。


3)達成感を見える形にした
「がんばりシール」付き。
 
 
ワークシートの家庭での使い方を著者の佐藤先生にお聞きしています。一番下までスクロールしてご覧ください。
 
 
では、ここから、ワークシートの中身をご紹介しますね。

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1)細かく整理して覚えられるスモールステップ 。

 

手がかりをフル装備。

文字盤の数字にご注目を。

・青い針(分)を指す数字は、青い数字で0〜59まで記されています。
・赤い針(時)を指す数字は、赤い数字で1〜12まで記されています。
・さらに、赤い針の1時間の範囲を数字と色でわかりやすく示しています。

最初は手がかりがたくさんありますが、ページを追うごとに少なくなっていきます。最後は、手がかりなしで読めるようになるスモールステップ 。



文字盤を最初のページと見比べてみてください。
「時の範囲」を示す数字がありません。
少しずつ、手がかりを減らしています。



このように、スモールステップで手がかりを少しずつ外して、時計に慣れていくようにします。

このページでは、「分」をあらわす数字(青丸)が5分刻みです。数字が書かれていない「分」を読めるようにします。



長い針の読み方の手がかりをリスくんが教えてくれます。



長い針がどこを差していても、数字が書かれていなくても、「分」を読めるようにしていきます。




間違えやすい問題をピンポイントで。


 


2)1ページ4問。問題を解く子に負担がかからない問題数。



3)達成感を見える形にした「がんばりシール付き。

1回解いた問題の答えに付箋を貼って隠して、復習を。「がんばりシール」を使って、自分で自分を評価します。「がんばりシール」の言葉は3種類。「もうすこし」「できた」「ばっちり」。絵柄も3種類で合計36枚セットされています。達成感を目に見える形にしてくれるシールです。


シールを貼ってクイズ感覚で楽しめます。


 
効果的な使い方を佐藤先生にお聞きしました。

Q.家庭で、どのように使ったらいいですか?

A.お子さんのつまずきを確認しながら取り組んでください。

本書は、「読み方(手立て)」と「問題」で構成されていますが、必ずしも、読み方と問題が対応しているわけではありません。お子さんの様子に合わせて柔軟に取り組むことが大切です。子どもによっては読み方の全ページを確認してから問題を解いた方が良いかもしれないですし、また手立てと問題を交互に解いた方がわかりやすいというお子さんもいるかもしれません。

ひとりひとりのつまずきや考えを「手立て」を通して整理・確認すること、そして「問題」でチャレンジしてみることを大切に取り組んでいただければうれしいです。

Q.1回の学習での問題量はどのくらいですか?

A.その日の様子に合わせて。大切なのはお子さんが「わかった」と思えること。

1回の学習につき〇ページという指定はないので、1ページでも2ページでも大丈夫です。その日の様子に応じて、取り組む枚数は柔軟に設定していただければと思います。その上で、大切にしてほしいのは、本人が「わかった」「がんばった」といったポジティブな経験ができること。サポートする人は「前よりできるようになったね」「今日もよく頑張ったよ」と温かく声かけすることです。その日の学習をお互いに前向きに振り返ることができることを大切にしてください。

Q.復習は必要ですか? 復習の方法を教えてください。

A.「読み方」のページでポイントを整理しましょう。

復習も大切な学習の方法の一つです。学習者によっては復習が効果的な場合もあると思います。事前に時計の読み方を整理した方が良い場合もありますので、その際は関連する「読み方」のページでポイントを整理した後に、問題のページにチャレンジしてください。

Q.子どもが間違えたときには、どんな言葉をかけたらいいでしょうか?

A. 具体的な言葉で伝えること、失敗に対しても前向きな言葉で返すこと

「よく見てごらん」ではなく、「赤い針の先はどこかな」「長い針はどの数字にあるかな」と具体的に、また「また間違えているよ」ではなく、「この部分が難しいよね。でも大丈夫、一緒に考えてみようね」「前よりも分かってきているよ」などと前向きに言葉かけしてください。
初めての学習・苦手な学習に対してがんばって向き合っている本人です。まずは、その良い姿勢を尊重してほしいと思います。

Q.子どもがやりたがらなかったり、途中で飽きたりしたらどうしたらいいですか?

A.生活の中で時計に親しめるようにするなどして、無理強いはしない。

突然「時計の勉強するよ」と声掛けをするのではなく、前もって「おやつの前に時計の勉強してみようか」など予告をしておくことも大切なことだと思います。

1ページ4問にすることで学習者の負担感に配慮しているのですが、それでもやりたがらなかった時は、あまり無理強いすることはしなくて良いと思います。「〇時になったらお風呂に入ろうか」「〇時になったから(好きなテレビ番組)が始まるよ」など普段の生活の中で時計や時刻を身近に感じる経験を積み重ねることが大切です。時計に対して意義や面白さを感じた時に、もしかすると本人から「時計の勉強をしたい」と伝えてくれるかもしれません。

集中が続かず途中で飽きた時にも、無理に取り組む必要はないと思います。1ページ4問なので、「あっという間に終わっちゃった」ということを感じてほしい…という思いを込めてはいるのですが、学習者一人一人の特性やその日の状態などによっては1ページでさえも難しい場合もあります。またご家庭で取り組む場合は、保護者の方の負担もあると思います。ですので、子どもと保護者がお互いに前向きで学習し、前向きにその日の学習を終えることを一番に大切にしてください。

佐藤先生から保護者へのメッセージ。

ご存知の通り、時計にはアナログとデジタルの大きく2種類があります。それぞれに良さがあるのですが、アナログ時計の良さは、針の動きを通して、より具体的に時刻の経過を捉えることができることです。一方で、アナログ時計の方が短針と長針の位置など、理解しないといけないことが沢山あることも事実です。本書は、学習者が「わかる」「できた」を積み重ねながら時計の学習ができるように配慮しています。より多くの方の役に立てばとても嬉しく思います。
最後に…達成感の積み重ねによってアナログ時計が読めるようになった方が、憧れのカッコいい腕時計(アナログ)を身につけて、より本人らしく生活する…そのような姿につながるといいな~と思います。

佐藤先生。そのほかの写真は、筑波大学附属大塚特別支援学校に展示されている手作り教材。
 
※『1日1歩 スモールステップ 時計ワーク』は、ヤマト運輸ネコポスにてポストに投函・配達となります。「出荷通知メール」のご連絡から2〜5日でお手元に届きます。伝票番号から追跡サービスをご利用いただけます。
 
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<商品仕様>
『1日1歩 スモールステップ 時計ワーク』シール付き 佐藤義竹著 B5/64p 2019/6/29  発行:合同出版

1日1歩 スモールステップ時計ワークシート

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佐藤義竹 
筑波大学附属大塚特別支援学校支援部長兼教務主任
佐藤義竹 

さとうよしたけ 筑波大学附属大塚特別支援学校中学部担任を経て、支援部。東京都文京区教育センター専門家、文京区特別支援教育相談委員会委員、筑波大学支援専門家チーム。社会性や自尊感情を育む教育プログラムを実践。自己選択・自己決定、意思表明の力を育む教材として「すきなのどっち?」を、コミュニケーションにおける傾聴の手立てとして「きもち・つたえる・ボード」を開発。著書に『今すぐ使える! 特別支援アイデア教材50』(合同出版)がある。

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